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中国税関が爆買い個人輸入業者「微商」「代購」の摘発を強化

中国税関、SNSで代理購入を募る個人輸入業者「微商」「代購」による脱税摘発を強化~爆買い目的のクルーズ船旅行は衰退か?

中国の税関が、個人の輸入代行業者「微商」による爆買い&脱税に対して摘発を強化しているとのこと。

 

爆買いに打撃 中国税関の摘発強化に個人輸入業者が不満噴出  Epoch times

 

日本や韓国などで爆買いしたのち、関税、輸入増値税、消費税、行郵税などの税金を一切負担せずに中国国内に持ち込み、SNSなどで転売することで利益を上げてきた「微商」「代購」といわれる人達が、今回の摘発の対象とのことです。

本来であれば、中国住民が海外で購入した総額5000元(約8万3000円)以上の物品は申告しなければならないとのこと。

ですが、今まではほとんど誰も真面目に納税申告などしておらず、いきなり多額の関税、増値税、消費税、行郵税などの税金を課せられることになった人々がSNS上で不満をたらたら述べているとのことです。

上記の記事によりますと、

  • 税関職員が女性用フェイスパックを一枚ずつ数え、超過分のフェイスパック1枚につき20元(333円)
  • トムフォードの口紅10本に1800元(3万円)
  • フェイスパック3箱に200元(3300円)
  • スイスの筆記具ブランド・モンブランのカバン一個に900元(1万5000円)

の罰金がかせられたとのこと。(この罰金に関税、増値税、消費税、行郵税分が含まれているのかどうかは記事に書かれていないためわかりませんが、かなり高額だとは思います)

 

なお、さきほどの記事にもありますが、中国財政部は2016年に「行郵税」を最大60%に設定しています。

さきほどの記事ではこの「行郵税」を引き上げたのは「爆買いに歯止めをかけるため」と書いていますが、実際にはそれは違うと思います。

この行郵税率の変更は、保税区モデル、直送モデルなどで商売している企業と、個人による爆買い代行購買業者ではあまりにも租税負担が違い過ぎて、企業側が不利になっていたことが理由だと思います。

中国には関税、輸入増値税、消費税、行郵税などの各種税金が存在し、生活必需品ならば低い税率で済みますが、高額品や高級品などは高い税金がかけられることになります。

たとえば酒、たばこ、宝飾品、宝石、ゴルフ用品、化粧品、高級腕時計などは60%の行郵税がかかることになります。

 

越境ECにおける租税負担の不公平感をなくすために2016年に中国財政部は税率を動かしました。

当初、すぐに越境ECの現場にそれを適用しようとしたのですが、現場への周知が徹底されておらず、大変な混乱を招くことになりました。

そこで、半年延期され、一年延期され、結局、今年の年末までは以前の通関業務を維持することが決定しました。

 

 

これで何となく繋がると思います。

いままでは、制度変更時の抜け道を使って、納税をほとんどせずに密輸していたような代理購入業者がいたんですね。

彼らはSNSなどで客を募り、日本などで購入した化粧品などを売り捌いて稼いでいた。企業が越境ECやるよりも、保税区を利用するよりも安く販売できていたからぼろ儲けです。

それを今回、税関が摘発した・・・というだけの話だと思います。

年末に迫った新制度への移行を踏まえて、今のうちから行動をし始めたのでしょう。そんなにおかしなことじゃないと思います。

 

 

とりあえず、新紀元(The Epoch Times)の記事は話半分に聞いた方が良いと思いますw

 

 

で、まぁそれはそうとして、今回の制度変更で儲かる企業、損する企業ってあると思います。

それを考えられるかぎり書き出してみます。

 

まず、ポジティブに影響する企業

・越境ECに積極的に取り組んできた物流企業

・越境ECですでに人気の小売企業

・中国国内の化粧品メーカー

 

 

ネガティブに影響する企業

・ドラッグストア・・・マツキヨとかそーゆーとこ

・日本や韓国の免税品売り場経営銘柄・・・ハンファ・ギャラリア・タイムワールド(027390)、百貨店、ビックカメラ、新世界(004170)

・クルーズ船会社など(爆買いするしか興味のない客だらけのクルーズ船はきつい)

・航空会社

 

 

中立的、もしくはどちらにも転びそうな企業

・化粧品メーカー

・ゴルフ用品など高額品ブランド

 

 

といったところでしょうか。

今回のニュースを受けて多くの化粧品ブランドが売られています。

日本の資生堂、コーセー、ポーラオルビス、ファンケルだけでなく韓国のアモーレパシフィック(002790)、コスマックス(192820)なども売られています。

ちょっと過剰反応かな?とも思いますが、まぁ、市場はリスクに敏感な地合いなのでしょう。

 

とりあえず、今回の件は上の記事で書かれているほど単純ではないと思われます。

以上です。