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インドネシア大統領選~現職ジョコ大統領にプラボウォ氏が再度挑む

インドネシア大統領選2019~闘争民主党ジョコ・ウィドド大統領にグリンドラ党プラボウォ・スビアントが再度挑む~イスラム票が左右か?

 

インドネシア大統領選2019~イスラム票取り込みに成功した闘争民主党(Partai Demokrasi Indonesia-Perjuangan/PDI-P)ジョコ・ウィドド大統領(Ir. H. Joko Widodo)が当選確実視~グリンドラ党プラボウォ・スビアント(Prabowo Subianto Djojohadikusumo)は再び敗れるか~

 

2019年4月、インドネシアで5年に一度の大統領選が行われます。

これに向けて選挙戦がスタート(インドネシアの大統領選挙は半年以上前から始まります)。

今回のインドネシア大統領選では、再選を目指す現職ジョコ・ウィドド大統領(闘争民主党)と、前回2014年の選挙で敗れたプラボウォ・スビアント氏(グリンドラ党)の一騎打ちとなります。

前回のインドネシア大統領選に引き続き、今回のインドネシア大統領選でもイスラム票が左右すると言われています。

長年穏健なイスラム教国として知られてきたインドネシアですが、近年、格差拡大などを背景にイスラム教の教えを忠実に守るべきと考える人々が増えているとのことです。

また、インドネシア人としてのイデオロギーを重要視する人々も増えてきており、そういった背景をもとに、実利よりもイデオロギー色の強い選挙戦が行われそうな展開となっています。

 

これを受け、与党闘争民主党のジョコ・ウィドド大統領は副大統領候補にイスラム教指導者のマアルフ・アミン氏を選択。

マアルフ・アミン氏はインドネシア国内最大のイスラム団体であるナフダトゥール・ウラマ(NU)の総裁であり、前回2014年の大統領選挙ではプラボウォ・スビアント氏の側を支持していた団体です。

ジョコ・ウィドド大統領はどちらかというと世俗的で、厳格なイスラム教徒たちからは嫌がられる存在だと言われています。

昨年2017年のジャカルタ州知事選では、盟友で現職のバスキ・チャハヤ・プルナマ知事(Basuki Tjahaja Purnama)が落選。

これは、バスキ・チャハヤ・プルナマ氏が華人でキリスト教徒であったこと。イスラムのコーランの一節にふれた発言を批判されたことが理由であったとされ、インドネシアの右傾化、ナショナリズム、イスラーム勢力の拡大を印象付けるものとなりました。

(なお、その後バスキ・チャハヤ・プルナマ氏には禁固二年の実刑判決が下っています。)

今回、隆盛しつつあるイスラーム勢力の一部を自陣営に取り込むことができた現職ジョコ・ウィドド大統領が勝利する確率は70%~80%以上だと思われます。

ただ、実際には選挙までかなりの時間がありますので、今後なにか突発的なことが起きる可能性もあり、現時点では何とも言えない部分があります。

 

 

とりあえず今のうちに言っておきたいことは、

プラボウォ・スビアントがインドネシアの大統領になったら、いろいろ悲惨だろうな

・・・と思うということです。

 

はっきり言いますが、自分はこの人が嫌いです。

凄く嫌な雰囲気を漂わせています。

プラボウォ・スビアント氏の父親は、スハルト政権下で閣僚を歴任してきた人物です。

プラボウォはインドネシア国軍士官学校を卒業後、特殊部隊コパススの一員として活動します。

東ティモール併合作戦ではプラボウォの部隊が活躍し、敵のトップを射殺するなどの戦果をあげたと言われています。

そうしたこともあり、当時の独裁政権、スハルト大統領の娘とプラボウォは結婚することができ、晴れてインドネシア大統領ファミリーの姻族としての地位を手に入れます。

1990年代、スハルトの長期政権に綻びが見え始めるなか、国軍のなかからスハルト批判がでてきます。

これを鎮圧するためにスハルトが頼ったのがプラボウォです。

スハルトはプラボウォの軍内部の地位を一気に上昇させ、プラボウォは中将にまで上り詰めます。

プラボウォは自分の直属の部下たちを昇進させて身辺周辺を固める一方、スハルトに批判的な軍内部の人間たちを粛正、暗殺したり、野党内部のクーデターを画策してみたりしたとのことです。

また、スハルト政権は独裁政権でしたが、ケツ持ちが欧米でしたので、インドネシアでは世俗主義が推し進められました。

これに反対するイスラム団体ナフダトゥル・ウラマーの総裁アブドゥルラフマン・ワヒド(Abdurrahman Wahid / グス・ドゥル)に対しても、暗殺を何度もプラボウォは試みたと伝えられています。(こういうのを白色テロルといいます)

 

1997年から1998年のアジア通貨危機後の混乱のさなかにおいては、スハルトへの退陣要求が激化。

これに対してプラボウォは少なく見積もっても22人の活動家を拉致監禁し、うち13名はまだに行方不明となっているとのことです。

スハルト政権崩壊後は当然、これら過去の行為が問題視されることになりましたが、軍法会議の結果、プラボウォは軍籍はく奪で済むことになりヨルダンに事実上の亡命。

その後なんやかんや人脈使ってビジネスやってカネを手に入れて政界進出を狙っている人・・・ということです。(Wikipediaや過去ニュース記事などを参照)

 

ろくでもねぇ・・・

 

そもそもなんでプラボウォはイスラム団体を弾圧してたくせに、イスラム団体の支持を得ようと変なナショナリズムを煽ってるの・・・わけわからん。

とりあえず、個人的にはプラボウォだけはやめといた方が良いと思ってます。

プラボウォがインドネシア大統領になったら、マレーシアのナジブよりもひどいことになるんじゃないかと予想しています。

 

 

 

とりあえず、今のところはジョコ・ウィドドが大統領に再選されそうな見通し。個人的にはそれのほうがいいと思います。

まだまだ大統領選までには時間があります。

引き続きインドネシアの統計と世論調査には注目です。

以上。