グレート・リセット(The Great Reset)における資産防衛策
グレート・リセット(The Great Reset)における資産防衛策・・・という課題
二カ月ほど前になるのですが、以下の質問をいただきました。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1347712250170146816
「グレート・リセット(The Great Reset)における資産防衛には何が有効か?」
というものです。
個人的に、この質問をいただいてからちょくちょく考えてきました。
自分は基本的に、忘れては考え、考えては忘れてを繰り返しながら結論を導こうとしています。
時間はたちましたが、とりあえず、一定の結論を導けたと思います。
書きます。
グレート・リセット(The Great Reset)とは何か?
まず第一に、グレート・リセット(The Great Reset)とは何かについて書きます。
この考え方は、世界ビジネスフォーラム2020で提唱されたものです。
細かい部分は端折りますが、ざっくりと以下のように書かれています。
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「グレート・リセット」とは、協力を通じより公正で持続可能かつレジリエンス (適応、回復する力)のある未来のために、経済・社会システムの基盤を緊急に構築するというコミットメントです。
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「グレート・リセット」には、社会の進展が経済の発展に取り残されることのない、人間の尊厳と社会正義を中心とした、新しいソーシャル・コントラクト(社会契約)が必要です。
毎度のように、エスタブリッシュメント視点によるキレイゴトが並びます。
単純にまとめてしまうと
「株主資本主義からの脱却と、ステークホルダー資本主義への移行」
という視点に行きつくでしょう。
これは2019年の世界ビジネスフォーラムで提唱された内容と同じ色彩を帯びているようにみえます。
大企業が市場を支配し、その大企業を資本家が支配し、富める者はより富み、持たないものはより持たなくなる連鎖から脱却する・・・それがお題目だと自分はみています。
そしてそれは、あくまでもお題目であり、本当の目的は別の所にあるとみています。
グレート・リセット(The Great Reset)の真の目的は?
グレート・リセット(The Great Reset)の真の目的は、上記のようなキレイゴトではないと思います。
端的に言えば、
「政府機能を大きくし、旧来型エスタブリッシュメントたちによる利権構造を復活させる試み」
だとみています。
旧来型エスタブリッシュメントたちは、これまで各国政府と密接なつながりによるビジネスで稼いできました。
しかし現在、それらのビジネスはIT技術、DX化に長けた新興勢力に存在を脅かされています。
新興勢力は国境をやすやすと飛び越えながら、より有利な市場環境と税制を利用しています。
グレート・リセット(The Great Reset)の試みというのは、つまり
・新興勢力の拡大に適度に制限をかけたい。
・新興勢力による租税回避の動きを制限したい
・安全保障や社会保障の名目で支出を拡大し、(官僚組織や利権癒着型企業による)中抜きがしたい。
・その目的のために各国の大衆を焚きつけたい
というものだと思われます。
個人的には、こうした試みはたぶん上手く行かないとみています。
なぜなら、それが必ず腐敗を生み、非効率を生むから。
人々は結局、こうしたキレイゴトの裏にある利権構造を察知しますから、まともな国では機能しないと思います。
(その意味では、日本のような利権による中抜きが大っぴらに行われる国は相当マトモでないと自分は見ています。)
グレート・リセット(The Great Reset)から資産防衛する方法
とりあえず、自分はグレート・リセット(The Great Reset)が成功しないとみています。
ただ、一応は備えておいた方が良いという意見もわかります。
というわけで、こうした流れから資産防衛する方法も考えました。
現実的かどうかはわかりませんが、書いておきます。
・要するに、各国政府は資金の移動、税逃れを監視して、制限したい。ならば、監視、制限されにくいものを選ぶのがグレートリセット対策には有効か。
・仮想通貨はその意味でアリ。ただし、仮想通貨の保有を当局に把握されては意味がない。自分で採掘しまくれる奴が強い。
・金は当局に把握されやすく不適当。大きな敷地があるならば、ニッケルやマンガンなどベースメタルのインゴットを大量に保有するのもありかもしれない。
・旧来型ビジネスで潤う企業(例えば大手商社など)へ投資するのはリスクヘッジにはなる。ただし、成長性は乏しく、グレート・リセット(The Great Reset)がやってこないなら市場に劣後しやすい。
自分が考えたグレート・リセット(The Great Reset)への対応策としては上記の通りです。
他にもいい方策があるかもしれません。
ご意見お待ちしております。
以上です。