インドの通信大手リライアンス・ジオが展開する「Jio Phone2」は5000円以下!~ガラケー向けOS「KaiOS」を搭載~
インドの通信キャリアで独り勝ちを続けるリライアンス・ジオですが、その強みの源泉は、とにかく安いデバイスと安い通信手段を供給することにあります。
その最たる例が、今回紹介する「KaiOS」を搭載した「Jio Phone2」です。
「KaiOS」を搭載した「Jio Phone2」
リライアンス・ジオが投入した「Jio Phone 2」は日本円で実質5000円以下で手に入る格安フィーチャーフォンですが、QWERTYキーボードを搭載しており、メールやウェブブラウジングなどスマートフォンでできる多くのことができる機種となっています。
https://www.youtube.com/watch?v=N-xhdSRo-34
また「Jio Phone 2」には「KaiOS」というガラケー(フィーチャーフォン)向けOSが搭載されており、KaiOS向けに作られたアプリを利用することで、利便性を増しているとのこと。
こうしたスマートフォンとガラケーの間を埋める商品が、インドを含め発展途上国でヒットの気配があるとのことです。
「KaiOS」とは?
KaiOSとは、フィーチャーフォン(ガラケー)向けに、低スペックでもキビキビ動作するように開発されたOS。
KaiOSの開発にはMozilla,Firefox OS開発(Boot to Geckoプロジェクト)をしていた人材が多数参加しているとのこと。
KaiOS用アプリの開発環境にはFirefoxの開発環境を使用。
HTML5ベースのJavaスクリプトで記述されたアプリはアプリストアで配布できるようになっているとのことです。
Googleも出資するKaiOS
このKaiOSに対しては、Googleも2200万ドルを出資。
GoogleMapやGMail、Googleの検索などが提供されています。
また、twitterやFacebookなど主要SNSも続々参入しており、KaiOSはまさにスマートフォンとフィーチャーフォン(ガラケー)の隙間を埋めるようなOSとなっています。
Nokia(HMD Global)もKaiOS搭載「Nokia 8110 4G」を発売
Nokia(HMD Global)はバナナフォン(Nokia 8110)を4GとKaiOS搭載で復刻。
これがなかなかカワイイ。
こちらのバナナフォンは先ほどのJio Phone2の二倍程度の価格ながら、とてもよく売れているのだとか。
Nokia(HMD Global)はこれらカワイイ系ガラケーに力をいれることでイギリスのスマートフォンブランド別出荷で第三位に食い込んだとのこと。
How the hell is Nokia the UK’s third most popular phone brand?
ファーウェイなどがハイエンド向けに邁進する中、じみにノキアが生き残っているのはなかなか面白い展開ですが、このHMD(ノキア)の活躍の裏には、KaiOSがあるわけです。
とりあえず、KaiOSはWebベースということもあり、将来的には動作速度、応答性の問題などから厳しい部分はあるでしょう。
ですが、それまでしばらくのあいだは、こういった格安なシステムが新興国を席巻するかもしれません。
ある意味、KaiOSのような格安システムでユーザー層の幅を持たせるのは良い戦略ですね。
日本でもどこか導入しないのでしょうか?
今回は以上です。