【1913.hk】プラダ(PRADA)の業績・決算と株価
今回は、イタリアの高級ファッションブランド、プラダ(PRADA)についてみていきます。
なお、プラダ(PRADA)はイタリア企業ですが、上場先は香港証券取引所です。
(ティッカーコード:01913)
最近、黒人差別問題でいろいろと騒がれているプラダ(PRADA)
業績はどうなっているでしょうか。
まずはプラダ(PRADA)の事業内容からみていきましょう。
プラダ(PRADA)の事業内容
プラダ(PRADA)の事業内容はみなさんご存知の通り
高級ファッションブランドとして、傘下に
プラダ(PRADA)・・・プラダを代表するブランド
ミュウミュウ(MIU MIU)・・・プラダの若者向けブランド
チャーチ(Church’s)・・・イギリスの靴ブランド
などを展開しています。
プラダ(PRADA)の差別問題
プラダ(PRADA)には差別を巡る問題がいろいろ起きています。
2013年には日本のプラダ(PRADA)東京本社の職場でセクハラや男女差別が横行しているとしてリナ・ボブリースによって東京地裁に提訴。
また、2018年には架空の生物「プラダマリア」シリーズの「オット」というキャラクターが黒人を揶揄しているとして人種差別だとして騒がれました。
プラダ(PRADA)はこれを謝罪、店頭からキャラクターを撤去することになりました。
プラダ(PRADA)の2018年通期業績
ここからはプラダ(PRADA)の2018年業績についてみていきます。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1107526684876525568
プラダ(PRADA)の2018年通期業績は前年比で
売上増、EBIT(営業利益)減となっています。
これは、コスト増を起因とする問題で、プラダ(PRADA)はこれを受け、週末セールなどを控えていくことを発表しています。
プラダ(PRADA)の業績~セグメント別・アイテム別・地域別売上
https://twitter.com/chu_sotu/status/1107526828183293952
アメリカでの売上が落ちていますが、これは為替の影響のようです。(のちほど平準化後データを載せます)
ブランド別にみると、主力のプラダ(PRADA)は売れているものの、ミュウミュウ/MIU MIUの人気が落ちているほか、Church’sも売り上げを落としています。
バッグや財布などを中心としたレザー製品は好調ながら、Church’sの影響もあってフットウェアが弱いです。
服飾はよく売れている模様。
販売先ではダイレクト販売は好調ながら、フランチャイズが弱いようです。
プラダ(PRADA)の業績~費用
https://twitter.com/chu_sotu/status/1107526885402017792
費用構造ではデザインと開発のコストが低下しているのがわかります。
デザイナーやパターンナーへの報酬を減らしたんでしょうか。
広告費用と一般管理費用、販売費などは増えています。
プラダ(PRADA)の業績~為替平準化後売上
https://twitter.com/chu_sotu/status/1107526989722738689
こちらは為替平準化後の売上
ほぼ全地域で売上が好調です。
差別問題でとりあげられたアフリカですが、全体の売上から見たら非常に小さいことがわかります。(Othersに含まれるのでしょう。)
というわけで、アメリカの黒人に売れなくなることはあったとしても、プラダ(PRADA)の売上全体にとってはあまりダメージのないことなのかもしれません。
プラダ(PRADA)の株価
この決算発表を受け、プラダ(PRADA)の株価は大きく下落しています。
というか、そもそも長らく下落傾向だったわけですが、さらに同社の不振ぶりが目立ってみえるようになっています。
とりあえず、いまのところはサポートラインの上で維持されていますが、どうなるか。
バリュエーション的にはPERで20~23倍程度
EV/EBITDAで11倍程度でしょうか。
個人的にはあまりおいしくないと思いますが、どうなるか。
なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。
投資にあたっては自己責任でお願いいたします。
以上。