就活生の内定辞退率を予測販売していたリクナビは何がマズかったのか

リクナビ、就活生の内定辞退率を予測して販売~個人データ売買と叩かれる

 

リクナビが就活生の内定辞退率を予測して販売

大手就職情報サイトのリクナビが、就職・転職活動を行っている登録者の内定辞退率を勝手に予測し

そのデータを38社に有償で販売していたことが判明しました。

 

この報道がなされるや否や、twitterなどSNS上では同社の行為をバッシングする動きが拡大。

就職や転職という人生の一大イベントをAIに左右されていた不気味さと

自分の個人データを勝手にカネに替えて商売されたことのムカツキを訴える声が多数あがっています。

 

 

リクナビは個人情報をどのように利用して内定辞退率を算定していたか?

さて、ここで若干気になるのは、リクナビはどのように個人情報を分析して内定辞退率を算定していたのか?という点です。

いくつか、内定辞退率を予測する方法は思いつきます。

たとえば・・・

 

  1. 当該就活生の過去の行動から予測

例えば、過去に当該人物が内定を蹴ったことがあれば、それをリクナビが把握して企業側にチクるような予測方法です。

めちゃくちゃ簡単に予測できますけど、登録者の不利益情報を相手側に伝えるのが好ましくないのは間違いありません。

 

 

2.当該就活生と同じような経歴の人物の過去の行動から予測

「この人は毎月アパレルに出費が多いから内定を蹴りそうだな」とか

「この人はしょっちゅうラーメン屋で食ってるな。内定を蹴りそうだな」といった、

一見なんの関係もない個人情報をビッグデータ分析するものです。

なんだかここまでくると、AIに人生を左右されているようでムカつきますね。

 

 

3.当該就活生の内定を受けた社数をもとに判断

就活生が内定を受けた社数をリクナビ側は把握しています。

ですので、その内定社数が多ければ、データ利用社側の就職人気度との比較で、内定辞退率を予測することは可能です。

しかしこれも1と被りますけど、就活生側に不利なデータを企業に渡すことになるわけで、サービスに登録している側が損をするようなシステムは契約上問題があろうと思われます。

 

 

 

リクナビは「内定辞退率データを採用合否に利用しない前提で販売」というが・・・

リクナビは、この内定辞退確率をデータを採用合否に反映させないという条件で、企業に販売していたということです。

しかし、採用合否に利用しないならば、いったい何のためにデータを利用するというのでしょうか。

本命の就活生を採用できない可能性を考えて、保険として誰か別の就活生にも内定を出しておく…みたいな利用方法以外に、このデータを有料で購入する意味ってあるのでしょうか。

確かに本命候補の合否には利用されないかもしれませんが、二番手以下の人物の合否には利用されていたはずです。

 

とりあえず、こういう個人情報の販売は今後ますます増えていくはずです。

早急にルールを整備することが求められています。