2018年6月28日 米国市況概況

昨晩のNY市場短評。朝方はGDP改定値が速報値より低下したことで下がる場面もあったが、その後は自律反発の動きから小幅に上昇。

この日一番のニュースはAmazonによる医薬品デリバリー企業pill packの買収。Amazonによる医薬小売業界進出は以前から噂されてきたが、それが現実化したことから競合他社の株価が軒並み安。この日良好な決算を発表したばかりのドラッグストア大手ウォルグリーンWBAが10%近い下げ。PBMも行うCVSが6.10%下落。PBM大手のエクスプレス・スクリプツ・ホールディングスESRXは1.42%の下げ。医薬品卸事業にも下げる銘柄が多く、マッケソンMCKが6.13%安、カーディナルヘルス4.84%安、アメリソースバーゲンが4.14%安。Amazonはそのうち保険事業などにも参入するとみられ、ユナイテッドヘルスUNH、エトナAET、シグナCI、アンセムANTM、ヒューマナHUMなども下落。

またこの日は、アマゾンが運送業を始める個人事業主を支援すると伝わり、中抜きの恐れからユナイテッドパーセルサービスUPS、フェデックスFDXなどが下落。小売り事業の影響も意識されウォルマート、ターゲット、コストコも下がった。

 

原油価格は上昇の一方で長期金利は低下。

一方、エネルギーセクターはまちまち、金融株は買われる展開。このあたりは少しちぐはぐな雰囲気。

 

全体的にみると、アマゾン関連で売られたもの以外は全体的に堅調な推移。

出来高概算、NYSE8億1000万、Nasdaq23億9000万

 

 

個人的な相場観としては、パッシブの売り物はそろそろ消えてくるはず、とみる。

ここ二週間で起きていたことは、結局いつものパッシブ手仕舞い売り+それに便乗した売りだったろう。通商摩擦云々は後付け講釈。

今後は、自社株買いの弾切れを意識しながらリバウンド狙いの買いが入る展開になるとみる。