タイ総選挙、タナトーン党首率いる『新未来党』とタクシン派『タイ貢献党』で下院過半数とれるかが鍵

タイ総選挙、タナトーン党首率いる『新未来党』とタクシン派『タイ貢献党』で下院過半数とれるかが鍵

 

3月24日、タイ総選挙実施中~タナトーン党首の『新未来党』とタクシン派『タイ貢献党』の議席数に注目

2014年5月に政権を追われたタクシン派の『タイ貢献党』と、新たに勃興してきた若きリーダータナトーン党首率いる『新未来党』が反軍政としての態度を明確にしています。

アピシット元首相の返り咲きを狙う民主党は、軍政支持とも不支持とも表明していませんが、事実上、軍政を支持するものと見られています。

また軍政は、『国民国家の力党(パラン・プラチャーラット党)』を軍部礼賛政権として樹立、プラユット首相の続投を狙っています。

 

 

クーデター後初のタイ総選挙だが、上院(元老院)は軍政が全議席確保

今回のタイ総選挙は、2014年5月に軍政がクーデターを起こしてタクシン派を追い出してから初めてのものになります。

軍政はクーデター当初、自分たちは政治には一切関わらないと言っていたのに、民主化選挙を5年間も延期。

さらには上院の議席をすべて握り、司法の任命権を握り、選挙管理組織も握るなど、やりたい放題をしています。

 

 

タイ貢献党とタナトーン率いる新未来党で過半とれるか?

こうした軍政の方針に対し、タイ貢献党と新未来党は過半数とることで民意を示し、

法案成立の拒否や、内閣不信任決議や閣僚解任の力を確保しようと試みています。

今回のタイ総選挙は民主化とは名ばかりの総選挙ですが、

それでも民意を示すためにタイ貢献党と新未来党は候補者を多数擁立しています。

 

 

タイ総選挙に向けワチラロンコン国王がコメント~事実上の『国民国家の力党』推しか

今回のタイ総選挙に関し、ワチラロンコン国王はコメントを出しています。

王室が政治に対して関わるのは珍しいことですが・・・

コメントとしては「混乱を防ぐために優れた指導者たちを選ぶように」とのものだったとのことで(AFP3月24日)

これは、事実上の軍政容認発言ではない、とみられています。

(混乱=下院過半数を取った政党による内閣不信任案提出可決)

 

 

とりあえず、結果は月曜日にはみえているはず。

日本企業も多数駐在するタイの総選挙です。

政局の行方についえて、しっかりみていった方が良いかと思います。

以上。