アニメ制作会社『ユーフォ―テーブル/ufotable』に脱税疑惑~被災地チャリティにも不正疑惑発覚?

アニメ制作会社『ユーフォ―テーブル/ufotable』に脱税疑惑~被災地チャリティにも不正疑惑発覚?

 

『ユーフォ―テーブル/ufotable』(近藤光社長)が4億円の脱税か?

「Fateシリーズ」や「鬼滅の刃」、「テイルズ オブ~シリーズ」「空の境界」などで知られるアニメ制作会社『ユーフォ―テーブル/ufotable』(近藤光社長)ですが、

今年3月に東京国税局のガサ入れ強制捜査を受け、申告漏れを指摘されたと、文春オンラインが報じています。

目下、捜査は継続中とのことですが、脱税額は総額で4億円、追徴課税は2億円程度になるのではないかとのこと。

また年2回、『ユーフォ―テーブル/ufotable』の近藤光社長の出身地徳島で行われている町興しイベント「マチ★アソビ」ですが、

この中で毎回行われてきた東日本大震災被災地支援のためのチャリティ・オークションの収益金にも不正会計の可能性があるとのこと。

もしこれが本当ならば、刑法第246条の詐欺罪にもあたるのではないか、と文春は報じています。

 

とりあえず、会社の規模に比べて非常に大きな脱税規模にみえますが、何があったのでしょうか。

まずは『ユーフォ―テーブル/ufotable』という会社から見ていきましょう。

 

アニメ制作会社『ユーフォ―テーブル/ufotable』

『ユーフォ―テーブル/ufotable』は、東京都杉並区に本社を置くアニメ制作会社です。

設立は2000年10月

東京ムービー新社、テレコムアニメーション、ステップ映像などで頭角をあらわしていた近藤光社長が独立して設立。

当初は「うたばん」のオープニングアニメーションの製作を請け負うなど請負会社として事業を開始。

その後、自社制作作品として「住めば都のコスモス荘 すっとこ大戦ドッコイダー」「ニニンがシノブ伝」「フタコイ オルタナティブ」などを制作。

これらの作品は決してヒットすることはなかったのですが、コマ数が多くて兎に角よく動く、非常に高い制作能力を見せつけることに成功。

2000年代後半に入り大型原作付きの「テイルズオブ~シリーズ」「Fateシリーズ」「空の境界シリーズ」などの仕事を請けることに繋がりました。

『ユーフォ―テーブル/ufotable』はこれら大型作品の製作委員会にも出資していることから、その収益が近年、かなり大きくなっていたものと思われます。

またコミケなどにも積極的に企業ブースを展開、グッズの販売でもかなり稼いでいたとみられています。

今では製作スタッフ200人を超える規模とも言われ、経営的にもかなり順調だったもようです。

 

 

『ユーフォ―テーブル/ufotable』の社長、近藤光(逢瀬祭)氏

『ユーフォ―テーブル/ufotable』の社長、近藤光氏は同社の関係する作品の多くに監督・脚本として参加しています。

とくに初期の作品、「フタコイ オルタナティブ」、「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」などは、わざわざ逢瀬祭というペンネームを使って参加をするほどの力の入れようでした。(現実には脚本のほとんどは脚本家の金月龍之介氏の影響が強いようですが。)

とくにフタコイオルタナティブには総監督として強く関与、同氏も強い思い入れがある作品とのこと。

このフタコイオルタナティブの作品の中の主人公は私立探偵をしているという設定なのですが、その人物像たるや

  • 「二子玉川の再開発に反抗」
  • 「一夫一婦制に反して男一人女二人(しかも未成年)での生活を望む」
  • 「イカと人間の融合を目指す秘密結社に対抗」

というなかなかエキセントリックな設定。

一言で纏めてしまえば

「政府だとか世間なんて気にしないで好きなように生きればいいじゃん?」

という強いメッセージのある作品です。

 

ですので、今回の脱税の一報を聞いても、個人的には

「まぁ脱税くらいしそうだよね」

という感覚でしかありません。

同社の作風を愛する人たちも、この点については全く問題視しないでしょう。

 

ただ、「チャリティのカネに手を付けた」という点については、もし本当ならば非常に問題だと思われます。

ことによっては、Fateなどの続編製作などの請負に関しても大きな影響が出てくる可能性があります。

とりあえず、その点について同社はなるべく早く説明をすることが望まれるでしょう。

以上です。