EV向けトラクションモーターシステム「E-Axle」市場急拡大~日本電産やボッシュなど本腰

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EV向けトラクションモーターシステム「E-Axle」市場急拡大~日本電産やボッシュなど本腰

EVのエンジン ⇒ トラクションモーターシステム「E-Axle」

EV(電気自動車)のエンジンともいえる駆動モーター。

このモーターとインバータ、ギアを一体化したトラクションモーターシステム「E-Axle」の販売に日本電産が本格的に乗り出します。

またボッシュなど他社も開発を勧めているとされ、いよいよトラクションモーターシステム市場が活気を帯び始めてきました。




 

 

日本電産がトラクションモーターシステム「E-Axle」の開発に成功

日本電産は2018年4月、ピークパワー150kWのトラクションモーターシステム「Ni150F」の開発に成功したと発表。

あわせて世界最大のトラクションモータ工場を中国の平湖市に建設することも決定しました。

その後、中国の広汽新能源汽車「Aion S」向けにこのトラクションモータNi150Fが採用されることが決定し、

平湖工場で2019年4月15日からいよいよ量産を開始。

販売が進んでいるとのことです。

 

 

日本電産がトラクションモーターシステム「E-Axle」の外販市場でシェアトップを狙う

日本電産は2019年4月24日に発表された通期決算説明会の資料で、トラクションモーターシステム「E-Axle」の外販市場を押さえる戦略を示しました。

日本電産のトラクションモーターシステム「E-Axle」のラインナップとしてNi150Fシリーズ以外にもNi100F、Ni70Fシリーズなどの展開を計画しているとのこと。

日本電産によると、概ねトラクションモーター需要の70%程度は150kWのものになるという予想だとのこと。

150kWでB~Cセグメントを狙え、前輪後輪わけた4WDならDセグメントも狙えるとのこと。

またA~Cセグメント向けの100kW、Aセグメント向けの70kWもラインナップに加えることで、全体の95%をカバーするとのこと。

先んじてシェアを取った企業が全取りする・・・との見通しのもと、いっきにアクセルを踏み込んだ経営になっています。

 

 

 

 

日本電産のトラクションモーターシステム「E-Axle」受注動向

すでに日本電産は、トラクションモーターシステム「E-Axle」について

中国8社、欧州3社、米州1社、日本2社、韓国1社からの引き合いがあるとのこと。

またモータ単体では欧州OEM1社、欧州Tier1サプライヤの5社からの引き合いがあるとのことです。

これらはまだ引き合いの段階ですが、実際に採用され、受注した分(※1)だけでも以下の需要予測になるとのこと。

 

日本電産は今後トラクションモーターシステム「E-Axle」を利用したプラットフォーム設計などにも参入し、2030年の事業売上1兆円を目指すとのことです。

※1・・・広汽新能源汽⾞/GACの「Aion S」にNi150Fシリーズを販売。またNi150Fシリーズは「Aion LX」にも採用が決定したとのこと。

 

 

 

ボッシュなどもトラクションモーターシステム「E-Axle」を開発中

なお、トラクションモーターシステム「E-Axle」を開発中の企業は日本電産だけではありません。

自動車部品大手のボッシュなどはこの分野に非常に注力している企業です。

ドイツでは脱ディーゼル、EV化シフトが急激に進んでおり、ドイツの自動車部品の中核企業であるボッシュもまた、ディーゼル開発からEV開発に急激に中核事業をシフトしています。

ボッシュは電動アクスルに関しては2012年頃から投入していますが、これまではインバータを一体化していませんでした。

現在、この統合を進めている最中といわれており、たぶん2019年中には開発が完了するものとみられています。

ボッシュはかなり重量の重たい車両への搭載も目指していると言われており(ピークパワー300kW、トルク6000Nm)、軽い商用車クラスであれば採用可能なトラクションモーターシステムになるのではないか、と言われています。

 

 

 

トラクションモーターシステム「E-Axle」の外販市場活性化で進む変化

かつて各自動車メーカーは、自動車の味を決定づけるエンジンを内製化してきました。

エンジンの性能差がイコール自動車の性能差・・・みたいに思われていた時代もありました。

しかしその後、燃費規制や排ガス規制など諸々の制約がかかったことでエンジンの開発コストが急上昇。

体力のある大手自動車メーカーだけが生き残る時代になりました。

 

しかし、トラクションモーターシステム「E-Axle」の外販と、その後におきるであろうプラットフォームの外販が進むと、この構図が大きく崩れるだろうことが予想されます。

今後は駆動部品であるトラクションモーターシステムは外部調達がメインになる可能性があります。

パソコンでいえば、インテルのCPUにするか、AMDにするか・・・HDDはウェスタンデジタルにするか、シーゲートにするか・・・みたいな感じです。

パーツごとに買ってきて組み立てるのがメインになりかねず、大手自動車メーカーが強みを発揮する部分が減っていく可能性があります。

 

自動車のプラットフォーム化は2000年代後半あたりにも騒がれましたが、とりあえず今のところはさほど大きくは進んでいません。

しかし今後は、本当に本格的に進む可能性が高いのではないか、と思われます。

そうした中で今までの自動車メーカーは生産拠点の統廃合を早く進めていく必要があります。

子会社、取引先の整理も進めなければなりません。

遅い判断は死を意味します。

それはトヨタ自動車とて例外ではありません。

非常に、大変な大変革期に入ったな・・・という感じがします。

大手自動車メーカーは間違いなく、今後危なくなるところが出てきます。

 

一方でEV化の進展でトラクションモーター業界は潤うことでしょう。

また、EV化の進展は電子部品メーカーにとっても驚異的な利益の源泉になるはずです。

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ロジックなどもそうですが、受動部品なども桁違いの量が必要になります。

10年、20年というスパンでみるならば、適当にそういった銘柄を抱えておけばいいのではないか、と思います。

とりあえず、以上です。