カンボジア・シアヌークビル経済特別区(SSEZ)で中国企業が関税回避作業か?
中国資本のシアヌークビル経済特別区(SSEZ)に米政府が疑いのまなざし
カンボジアの経済特別区のひとつ、シアヌークビル経済特別区(SSEZ / Sihanoukville Special Economic Zone)に疑惑が浮上しています。
米政府によると、この経済特別区では中国企業の複数社が関税回避のために製品の積み替えを行った可能性があるとのことです。
ロイターが伝えたところによりますと、国土安全保障省はこれを受け罰金を課したとのこと。
なお、罰金を科された企業数、金額、製品などは明かされていないとのことです。
カンボジアの経済特区・シアヌークビル経済特別区(SSEZ)
カンボジアには6つの経済特区がありますが(※1)、シアヌークビル経済特区はこのうちのひとつとなります。
※1・・・プノンペン経済特区、タイセン経済特区、マンハッタン経済特区、シアヌークビル経済特区、シアヌークビル港経済特区、コッコン経済特区
シアヌークビル経済特別区(SSEZ)はシアヌークビル港からほど近く、シアヌークビル空港にも近い、好立地な経済特区となっています。
中国系資本Jiangsu Taihu Cambodia International Economic Cooperation Investment Co., Ltdなどによる開発が行われており、進出企業のほとんども中国系の企業ということです。
日本資本が多いシアヌークビル港経済特別区と近いですが、別の経済特区となっています。
シアヌークビル経済特別区(SSEZ)での生産地偽装は氷山の一角?
ここもと、米国による対中関税の増加により、中国以外の国で最終生産されたように装う動きが活発化しているようです。
アメリカは対ベトナムでもこうした動きを牽制する措置をとっており、今回のカンボジアの件でも同様の措置といえそうです。
ただ問題は、上に政策あれば下に対策あり、を中国人および中国企業はよく弁えていること。
どんなに米国があれこれやろうとも、中国人は間違いなく抜け穴をみつけます。
そもそもにおいて、ラベル張替え程度はさすがに問題ですが、ちょっと組み立てするだけで最終生産地なんて変更できてしまいますから、抜け道だらけともいえます。
アメリカがこれに対応していくのは、たぶん、無理でしょう。
いたちごっこは、これからさらに広がっていくと思われます。
。