スバルビルの「新宿の目」は保存される?~小田急電鉄が破損を修復へ~
スバルビルの「新宿の目」、何者かによって破壊される
新宿駅西口の地下広場にある壁面オブジェ「新宿の目」が、何者かによって破壊されたとのことです。
事件が起きたのは6月上旬とのこと。
目玉の位置に約20センチの傷があり、破損部分が地面に落ちていたとのことです。
経年劣化ではなく人為的につけられた傷だったことから、「新宿の目」を所有する小田急電鉄は被害届を提出。
現在、警視庁新宿署が器物損壊容疑で捜査しているとのことです。
スバルビルの象徴「新宿の目」
「新宿の目」は新宿駅利用者ならたぶん誰もが知っている有名なオブジェでした。
場所は新宿駅西口を出てロータリーを通り、西新宿の高層ビル群に向かう右手側
狭い通路を行きかう人を凝視するように見続ける、気味の悪いオブジェでした。
ぶっちゃけ、壊したくなる気持ちもわかりますwww
制作したのは宮下芳子という作家さんだそうです。
制作年は1969年
幅10メートル、高さ3.4メートル
(自分は今の今まで、いつ誰が作ったのか気にしてこなかったのですが、今回の報道で初めて知りました。)
で、この宮下芳子さんという方、今でもご存命だそうです。
スバルビルを所有する小田急電鉄は「新宿の目」を修復へ
今回の破壊を受け、「新宿の目」が設置してあるスバルビルを所有する小田急電鉄は早急に修復させるとのことです。
個人的に、これはやや意外でした。
現在、小田急電鉄は新宿駅周辺の大規模再開発に乗り出しています。
新宿駅西口には、小田急ハルク、小田急百貨店、スバルビルがあります。
小田急はこれらの一体再開発をめざして、2010年に富士重工(スバル)からスバルビルを買い取りました。
そして直近で、最後まで立ち退きが遅れていたマクドナルドが撤退。
いよいよ再開発が始まる・・・というタイミングになっていました。
そして、この再開発にあわせて「新宿の目」も撤去されるかもしれない?
という噂が流れており、小田急電鉄としても各種メディアの取材に対して態度を明確にしてこなかったことから、撤去はやむなしなのではないか、とも言われてきました。
しかし今回、小田急電鉄は「新宿の目」の修復をすると発表しています。
となると、どこかに移設するなりして保存することが考えられている可能性もあります。
とりあえず、今回の事件が起きたことで、保存される可能性がやや増えたかもしれない状態になっています。
ホームレスもサラリーマンも眺め続けてきた「新宿の目」
この「新宿の目」、置かれている場所が本当に絶妙です。
いまでこそマシになった新宿駅西口ですが、自分が子供の頃は浮浪者だらけでした。
段ボールハウスが壁にグルーっとへばりつくように並んでいました。
でも、「新宿の目」のところは、明るすぎるからか段ボールハウスが置かれておらず、
常に監視するようにぐるぐる光彩が回っているという・・・
しかもホームレスだらけでニオイも相当ひどい。。。
なんとも異様な空間になっていました。
いまでこそ、そうした段ボールハウスは撤去されて通行しやすくなりましたが、個人的にはあの通路にいい思い出がまったくありません。
いい意味でも悪い意味でも、印象深いオブジェ「新宿の目」
今後の動向が気になるところです。