備忘録がわりにニュース記事をまとめます。
独断で掻い摘んで纏めます。
この記事は日中随時更新します。
13時26分
China Plans To Create A $78 Billion Natural Gas Giant
中国政府は、CNPC、SINOPEC、CNOOCの持つ石油・ガスパイプラインを統合・合併させ、巨大なパイプライン企業を作ることを目指しているそうです。資産総額は約780億ドル、ガスパイプラインネットワークは7万キロメートルにのぼるとのこと。2014年から練ってきた統合事業ですが、今年そろそろ実現するのでは?とささやかれています。
Malaysia likely to review foreign insurance ownership directive, say …
マレーシアは昨年、外資系保険会社に対して出資比率を70%以下にするよう唐突に規制を導入しましたが、その規制をいったん廃止するそうです。この規制は前ナジブ政権下で出されたもので、当然強い反発を受けました。今回、ナジブ政権が崩壊し、ムハマド・イブラヒム中銀総裁が辞任するなどしていることから、規制の方針が変更されたものと思われます。
Indian oil imports from Iran surge to highest since 2016
インドのイランからの原油輸入が前月比10.2%、前年比で45%と増加しているそうです。
個人的見解:アメリカによるイラン制裁が実行された場合、インドも追随する必要が出てくると思われます。これが、インドの国内物価の上昇に影響する可能性があります。
APA climbs to record high on $9.8bn Cheung Kong bid
豪天然ガスインフラ企業APAグループに対して、中国香港のインフラ企業長江基建集団(CKI)が買収提案。
個人的見解:このところ、豪州と中国とは関係が冷え込んでいます。理由は豪州側による中国企業や中国人に対する規制強化、政治献金の取り締まりなどを理由としたものです。中国側がこれに反発し、ワインの税関処理などで時間を長引かせるなどのイジワルを始めました。これ以上の関係悪化を恐れたターンブル政権ですが、外相を派遣しても中国側の高官クラスに面会すらできないなど、かなり厳しい状況に置かれてしまっています。
今回、中国側は「お前んとこのインフラを買わせろよゴルァ」と言ってきました。豪州政府側の対応を見ているのだと思われます。これで袖にするようなことがあれば、決定的なことになりかねません。買収の承認は出るものと思われます。
14時5分
Saudi Aramco eyes partnerships as it expands refining, petrochems
サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは、今後は中流下流領域の投資拡大を計画しているとのこと。石油精製、石油化学製品、化学薬品部門の成長が下流戦略になるとのこと。
個人的見解:サウジアラビアは国内消費するエネルギーは太陽光を利用し、採掘した原油は加工してから販売しようとしています。サウジアラムコは上流権益の開発コストが凄く小さいので、うまく軌道に乗れば莫大な利益を得られるでしょう。
トヨタ、東南アジア配車サービス大手GRABに約1100億円を出資
トヨタが東南アジアの配車サービス大手GRABに1100億円の出資
東芝:初の自社株買い実施、7000億円規模-アクティビストが要望
東芝がアクティビストファンドの意向を受け、7000億円規模の自社株買いをするそうです。
個人的見解:半導体子会社を売ったことで9700億円の売却益を得た東芝ですが、けっきょく株主の要求により7000億円は株主還元に使うことになりました。資本効率を維持するためには仕方のないことですが、設備投資やリストラに伴う費用を検討していた経営陣たちにとってはアテがはずれた部分はあるんじゃないかと思われます。
Australia consumer sentiment picks up in June
6月のオーストラリア消費者信頼感 前年前月比0.3%。
17時15分
India’s industrial production in April rises to 4.9%
インドの4月鉱工業生産は前年比4.9%増加。前月の4.7%から加速。インドの鉱工業生産は8割が製造業。
UPDATE 1-Mexico’s auto production rises in May -AMIA
メキシコ5月自動車生産、前年同月比3.9%増。自動車輸出9.9%増、国内販売6.9%減。
「北マケドニア共和国」に改名で合意 ギリシャとの対立解消へ
マケドニアの国名を巡って長年にわたり対立してきたマケドニアとギリシャですが、このたびマケドニアは国連への登録名「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」を「北マケドニア共和国」という国名に変更することにしました。これによって、長年の悲願だったNATOおよびEUへの加盟を目指すことになります。
なお、マケドニアといえばアレクサンドロス大王。ギリシャの人にとっても、マケドニアの人にとっても英雄なので、どちらがマケドニアの名前を使うかはとても重要な問題だそうです・・・。個人的にはどうでもいいんじゃないかと思うんですが。
コラム
米国でペグマタイト鉱床からのリチウム生産拡大の兆し、豪州ギャラクシー・リソーシズなど株価下落
US electric car sector, wary of China, seeks more domestic lithium
米国でリチウム生産復活の可能性、中国依存を警戒する動きが出ているとのこと。
記事の要点は
- 世界のリチウム需要は2025年までに現在の4倍に拡大
- EV業界が中国への過度の依存に警戒
- 米国のリチウム生産量は世界生産の2%
- 米地質調査所USGSの調査によれば埋蔵量の13%程度は米国
- アルベマール(ALB)はノースカロライナ州の鉱山再開を調査、リチウム・アメリカス・コープ(LAC)はネバダ州でリチウム鉱床を開発中、ピードモント・リチウム(PLL)はノースカロライナ州で生産再開を計画
とのことです。
なおアルベマールはリチウム世界生産2位でアタカマ塩湖での炭酸リチウム生産で知られる化学メーカーのSQM(ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ)と提携しています。
個人的には、米国でのリチウム生産にはちょっと懐疑的ですが、不可能ではないという感覚です。まず残存鉱量がチリ、ボリビア両国とは一桁違います。塩湖を溶かしてリチウムを取り出す南米勢
SQM・・・アタカマ塩湖Salar de Atacama、およびアルゼンチンを開発
BASF傘下Chemetallケメタル・・・アタカマ塩湖Salar de AtacamaをSQMと二社独占的に利用
FMC lithium・・・アルゼンチンのオンブレ・ムエルト塩湖 Lago Salar Del Hombre Muerto
と異なり、北米のリチウム資源は硬い花崗岩質のペグマタイト鉱床からのものになります。
これに関しては豪州のGalaxy Resourcesがペグマタイト鉱床からのリチウム抽出をビジネス化することに成功。Mt Cattlinから採掘しています。
さて、アメリカでその規模の鉱床がみつかるかどうか。見つかったとして、環境保護の観点から許可されるかどうか?環境問題にうるさくないトランプ大統領だから許される?
副産物価格にもよるから何とも言えませんが、いろいろと難しい部分がありそうな気がしますが・・・不可能ではないかなぁという印象。
とりあえず、このニュースを受けて豪州のリチウム生産業者が売られています。
オロコブレ(ORE)、ギャラクシー・リソーシズ(GXY)、ピルバラ・ミネラルズ・(PLS)、キッドマン・リソーシズ(KDR)
とりあえず、リチウムは別にそれほど珍しい資源でもありません。取り出そうと思えばあちこちにあります。採算にあうかどうか、という問題なだけです。ですから、リチウム価格が際限なく上がって行くということはありえません・・・と思っています。だからリチウム鉱山株に手を出さなかったんですが・・・良く上がってますねぇwwごちゃごちゃ考えずに、テーマに乗っかった方がいいよ、という教訓ですが(笑)
リチウムよりも、EVだったらニッケルやコバルトを重視した方がいいと思っています。モーターに使うネオジムも代替手段は出ていますが、やはり足りないはず。
とりあえず、それら他の元素に関してはまたそのうち書きます。