マルグレーテ・ベステアー委員が破談に持ち込む~アルストムとシーメンスの鉄道事業統合は幻に~

マルグレーテ・ベステアー委員が破談に持ち込む~アルストムとシーメンスの鉄道事業統合は幻に~

 

アルストムとシーメンスが鉄道事業統合を断念、背景に頑迷なマルグレーテ・ベステアー委員

EUの執行機関である欧州委員会は6日、事前の予想通り、アルストムとシーメンスの鉄道事業統合を認めませんでした。

EU blocks Alstom-Siemens rail merger due to ‘serious competition CNBC

両社の統合が欧州域内での競争を阻害し、消費者に対して不利益を与える恐れが強いとの理由です。

アルストムとシーメンスはこれを受け統合案を断念することを発表。

中国中車への対抗勢力として欧州で纏まるという目標は完全に消え去りました。

シーメンスとアルストムの鉄道事業統合を欧州委が拒絶か~中国中車CRRCの覇権強まる

 

アルストムとシーメンスの統合に猛烈に反対したマルグレーテ・ベステアー委員

今回のアルストムとシーメンスの統合案ですが、猛烈に反対を訴えたのが、マルグレーテ・ベステア―委員だったと言われています。

この方、以前も書きましたが、非常に頑迷な方です。

一度いったら、絶対に引き下がることをしません。

今回もアルストムとシーメンスに対して一部委員は信号事業の外部への売却や高速鉄道事業の売却を打診したとのことです。

そして、これに両社はしぶしぶ従う様子をみせていました。

しかし、マルグレーテ・ベステア―委員だけはだめ。

何があっても統合反対、という態度だったようです。

 

 

競争政策担当マルグレーテ・ベステア―委員の対象はアルストム、シーメンスだけでなくGoogleも

マルグレーテ・ベステア―委員は欧州委員会の競争政策担当を担っています。

この方、アルストムとシーメンスの鉄道事業統合だけでなく、他にもいろいろと大企業規制を打ち出す方として有名です。

つい先日もAppleが欧州委に罰金を支払うことになりましたし、Googleのandroid戦略を問題視して43億4000万ユーロ(5700億円)もの制裁金を科したのも、このマルグレーテ・ベステア―委員です。

 

 

 

 

アルストムとシーメンスの鉄道事業統合を破談に持ち込んだマルグレーテ・ベステア―委員に独仏政府が嫌悪感か

とりあえず、マルグレーテ・ベステア―委員が大企業を大嫌いなのはわかりました。

もう皆、痛いほどわかっています。

というわけで、ドイツとフランスはさすがにこりゃマズいということで、欧州委員会の競争法規定を改正するよう求め始めています。

France to propose overhaul of EU competition rules – ministry official Reuters

Juncker: EU’s Not Blind, Stupid, Stubborn on Big Rail Deal Bloomberg

極端にイデオロギーにかぶれた女をトップに据えるとろくなことになりません。

女賢しくて牛売り損なうとはよく言ったものです。

そう考えると、メルケルってほんと偉大ですね。

もうすぐサヨナラですが。

以上。