【9007】小田急電鉄の業績・決算と株価

【9007】小田急電鉄の業績・決算と株価

今回は関東の大手私鉄のひとつ、小田急電鉄についてみていきます。

小田急電鉄は多角化を進める関東大手私鉄のなかでは比較的、鉄道事業のウェイトが大きい事業者となっています。

この点で景気後退時におけるディフェンシブセクターとして扱われやすい傾向となっています。

まずはそういった点も踏まえ、小田急電鉄の事業内容を見ていきましょう。




 

 

小田急電鉄の事業内容

小田急電鉄の事業内容は

  • 運輸業・・・小田急電鉄、箱根登山鉄道、江ノ島電鉄、小田急バス
  • 流通業・・・小田急百貨店、小田急OXストア
  • 不動産業・・・小田急不動産、コルティ、ミロード、ハルクビル
  • その他の事業・・・ホテル事業(ハイアットリージェンシー、ホテルセンチュリーサザンタワー)

となっています。(会社側の分類に従っています)

 

 

 

 

 

 

小田急電鉄の沿線

小田急電鉄が営業している沿線は上記のようになっています。

沿線は少子高齢化の影響がややキツくなってきており、近年では輸送人員数の頭打ち傾向がみえています。

 

 

小田急電鉄と新宿

小田急電鉄にとっては新宿が一番の拠点になります。

新宿には小田急ハルク、小田急ミロードなどのほか、サザンテラス、サザンタワー、フラッグスなどの不動産物件を多く抱えています。

また、ハイアットリージェンシーも小田急の子会社であり、2007年にはその隣の第一生命ビルも小田急が取得しています。

どちらも1980年に完成した物件ですので、そろそろ40年経過。

将来的には一体での建て替えなども考えているのかもしれません。

また、新宿スバルビルも小田急が取得しています。

これにより、新宿西口開発でも主導的な立場を発揮していく可能性がみえます。

 

小田急電鉄の経営方針

小田急電鉄の経営は、一言で言えば、新宿へ後背地である沿線地域からどれだけ旅客輸送するかが重要、ということになります。

なお、近年では新宿一極集中を避けるため、海老名などで大規模な再開発を予定(2025年完成)しているほか、箱根エリアの観光開発などにも積極的に展開しています。

 

 

小田急電鉄の長期業績推移

小田急電鉄の業績は上記のようになっています。

以前はコスト削減で利益を伸ばしていましたが、近年はそういった経営改善努力も限界に近いのか、利益水準の伸びがやや鈍化傾向にあるようです。

 

小田急電鉄の長期セグメント業績推移

主力の運輸業がほぼ成長なしの横ばいです。

流通業は売上は大きく減少、リストラ努力からか利益水準も低いですが、どうにか細かく利益を出しています。。

近年、その他事業に分類されているホテル事業が好調です。

インバウンド需要が大量に発生しています。

 

小田急電鉄の2018年Q3決算・業績

 

小田急電鉄の2018年Q3決算は、売上増、利益減

業績は悪化しています。

セグメント別に見ていきましょう。

 

 

小田急電鉄のセグメント別利益

小田急電鉄のセグメント別利益をみると、不動産事業以外は総じて悪化しています。

理由はよくわかりませんが、コスト削減余地がなくなってきて、よりシクリカルな景気に業績が揺さぶられやすくなっているようにもみえます。

 

 

 

小田急電鉄の株価

小田急電鉄の株価は高値でもみ合い中です。

PERは通常時で約25~30倍超でしょうか。

割安感はありません。

 

なお、上記はあくまでも個人的な見解です。

特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。

投資にあたっては自己責任でおねがいいたします。