中国小売売上高 2018年05月
統計を見る限り、減速感を示している。
問題は、この統計は今まで高く出すぎていたこと。かなりの粉飾があった。
それが剥げてきているだけ、とも言える。
ただ、とりあえず短期的にみても落ちてきていることは確かだと思う。
それは、対前年比較というよりも、1-5月の累計と5月単月との比較での問題。
とりあえず見ていこう。
まず、総小売売上高は1-5月累計が前年同期比9.5%上昇だったのに対し、5月単月8.5%上昇。減速感が出ている。
オンライン販売は1-5累計で30.0%上昇
消費における都市部の伸びが8.3%、田舎は9.6%上昇
ケータリングも9.8→8.8に減速
個別品目でみると1-5累計を5月が上回ったのは、通信機器、文化事務用品、石油製品しかない。
ここまで低い伸びだったのは2000年代前半のITバブル崩壊後の数年間以来。
今までが高く見積もられすぎていた分と、実際の減速がまぜこぜになっている。
食品などは大きく振れてきた過去があるから外して考えるとしても、全体的に落ちていることには変わりない。
ちなみに、自動車の販売に急ブレーキがかかっている。これは、輸入車関税が引き下げられるとの発表から、関税が下がってから買おうと思っている人が多いことが原因だろう。
とりあえず、「小売売上総額=消費総額」ではないが要注意なことには間違いない。
中国の消費関連は外した方が良いはず、と思う。