サウジアラビアがウラン探査など含む鉱業政策推進へ
サウジアラビアがウラン探査計画を開始したとのことです。
Saudi energy minister says kingdom launches uranium exploration … Reuter
サウジアラビアはすでに原子力発電所を二基建設すると発表しています。
また、ソフトバンクとともに大規模なソーラー発電所を建設しようともしています。
このようにして、サウジは自国のエネルギー源を化石燃料から他のものに転換し、化石燃料は海外に売るか、もしくは石化プラントで付加価値をつけてから販売しようとしています。
なお、サウジアラビアは原発建設に関してアメリカの支援を求めていますが、アメリカはサウジが核技術を持つことに反対する議員も多く、上手く話が進んでいない部分もあるとのこと。
このためサウジは、中国やロシアなどからの技術導入もめざし、協議を繰り返しているとのことです。
またサウジは、以下のプロジェクトも進行させているとのこと。
サウジ、227億ドル(約2兆5000億円)規模の工業開発を開始
King Salman to open $22.7-billion Saudi mining project The National
サウジのファリハ・エネルギー産業資源鉱物相によると、サルマン国王がワード・アルシャマルの鉱業都市計画を開始するとのこと。
事業費は227億ドル(約2兆5000億円)規模。
これによりサウジの経済に占める鉱業収入比率を2030年までに3倍以上にするとのことです。
サウジにはボーキサイト、リン、金、銅、ウランなどが眠っているとのこと。
この件に関しては外資導入も検討しているとのことです。
サウジの鉱業開発発表の裏に、欧米との関係構築を巡る動きか
ここからは私見になります。
サウジは現在、ムハンマド皇太子によるジャマル・カショギ氏殺害事件への関与をめぐり、欧米からの強い批判を受けています。
このタイミングでウラン開発、鉱業開発に関して発表したことには欧米との関係改善を目指す意図があると感じます。
まず、ウラン開発(および原発開発)は、
「欧米が支援してくれないなら中国、ロシアと仲よくするぞ」
というアピール。
もう一つはの鉱業開発は、欧米の資源メジャーなどに対する関係回復への秋波ではないかと感じます。
サウジの王室は、皇位継承をめぐり今後いろいろと動きが出てくるでしょう。
サウジ王室の一部に、アハメド王子(内相)を推す動き~ムハンマド皇太子の皇位継承に反対~
今後の展開次第では契約の不履行の可能性、もしくは金融制裁の可能性なども(少ないでしょうが)ありえます。
そこら辺を睨んだうえで、各社は参入機会を狙っています。
特に商社や資源メジャ―などは大きく関係しています。
よくよく注意してみていく必要があると思います。
以上。