【KEYS】キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の業績と株価~5G用テスター大手
今回は、5G関連のテストツールやデバイス、エミュレーターなどを展開するキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)についてみていきます。
まずはキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の説明から始めます。
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)とは?
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)はアメリカ、カリフォルニア州サンタローザの電子計測機器メーカーです。
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の沿革
もともとはヒューレットパッカードの計測器部門でした。
(ヒューレットパッカードは祖業が計測器ですので、その点でいくと、キーサイトはヒューレットパッカードの元の姿ともいえます。)
1999年、ヒューレットパッカードは電子計測器、電子部品、化学分析機器、医療機器を分社化し、アジレント・テクノロジーズを設立します。
(当時はパソコンが売れに売れていた時期であり、パソコン事業に専念することがビジネス的に優れているとして歓迎されました。)
その後、アジレントは医療機器部門をフィリップスに売却。
電子部品部門をアバゴ・テクノロジーとして分社化(のちにブロードコムと一緒になります)
さらに半導体テスト事業をベリジー・リミテッドに分社。
2009年にはVarianを買収し
2013年にはアジレント本体から電子計測機器事業を分社化するかたちでキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)が独立しました。
(以上、Wikiなど参照)
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の事業
- 各種ネットワークテストツール(テスター)
- 各種アナライザー
- エミュレーター・仮想ネットワーク管理ツール
- 電子デバイス
- 不正通信排除・セキュリティ対策製品(イクシア/Ixia)
ようするに、ネットワーク管理の専門的なものを扱っている企業、と捉えればOKです。
5Gのテストツールに関しては、アンリツとキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)、ローデ・シュワルツが仕切っていると言われています。(正確なシェアは不明)
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の業績
ここからはキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の会社側説明資料や決算資料などをもとに、同社の業績をみていきます。
(この記事は2018年12月10日に書きました)
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の2018年Q4決算の業績
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の業績は今期非常に好調でした。
5Gフィールドテスト用アナライザなどの受注が動き出したことで受注は約20%増加しています。
売上は22%伸び、のれん減損前のベースでみれば2倍近くに利益を伸ばしています。
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)2018Q2セグメント別業績
Ixiaの売上が弱い推移となりましたが、その他は非常に好調に推移しています。
とくに世界的に通信事業各社の設備投資が回復しつつあり、5Gの幕開け前夜といった感じになっています。
エンドマーケットでみると、やはり通信が強く28%の伸びとなっています。
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の株価 2018年12月9日
キーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)の株価はここにきてやや調整色が出てきています。
本格的な5G向け売上の急増を目の前にした段階ですが、ただ、個人的な見解で言わせてもらうなら、ちょっと織り込みすぎではないか、という気がします。
個人的な見立てでは、最高に業績が改善した状態でもEPS2.5程度がいいところではないかとみています。
現在の株価はその状態でもPER20倍以上であり、かなり高い、と感じます。
というわけで、今回はキーサイト・テクノロジー(Keysight Technologies)についてみてきました。
なお、上記はあくまでも個人的な見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任で行っていただきますようお願いいたします。