【2593】伊藤園の業績と株価~販管費が急激に膨張中~

【2593】伊藤園の業績と株価

今回は「お~いお茶」などの茶系飲料で有名な伊藤園の業績と株価を見ていきます。

まずは伊藤園の会社説明から始めます。

 


伊藤園とは?

 

伊藤園は茶飲料、野菜飲料、コーヒー飲料、茶葉などを扱う総合飲料メーカーです。

傘下にタリーズやチチヤスを保有しており、茶だけではなく、同業態の他社の買収もしています。

 

伊藤園の沿革

1959年 本庄正則が日用品訪問販売会社日本ファミリーサービス株式会社を設立

1966年 静岡県にフロンティア製茶株式会社を設立

1969年 伊藤園の社名を購入して商号変更

1979年 ウーロン茶発売

1985年 缶入り煎茶発売

1989年 缶入り煎茶をお~いお茶にブランド名変更

1992年 株式店頭登録

1998年 東証一部上場

2006~2007 タリーズコーヒージャパンを買収

2011年 チチヤス買収

 

 

 

伊藤園の主な商品

  • お〜いお茶
  • ウーロン茶
  • 健康ミネラルむぎ茶
  • TEAs’TEA
  • 充実野菜
  • 1日分の野菜

などなど

 

伊藤園の海外売上高

ここ最近、伊藤園は海外への進出に積極的です。

それもそのはず、今後ますます国内市場は頭打ちになるからです。

(伊藤園決算資料より)

 

緑茶飲料市場と伊藤園のシェア推移

(伊藤園決算資料より)

 

ごらんのとおり、日本の飲料マーケットは拡大が限られており、なかなかこれ以上の成長を日本だけで狙うのは無理があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊藤園の業績

ここらからは伊藤園の業績を決算資料などを基に観ていきます。

(ここから先は2018年12月11日に書きました。)

伊藤園の2018年Q2決算の業績

 

伊藤園の2018年Q2決算の業績は増収減益でした。

この減益理由は、主に販管費の上昇によるものです。

(伊藤園決算資料より)

 

 

伊藤園の2018年Q2決算の業績は、売上高が3.6%のびたものの、販管費及び一般管理費が大きく上昇中。

広告宣伝費を減らしても運送費の伸び、販売手数料の伸びは吸収できず減益となりました。

 

(伊藤園決算資料より)

 

子会社のタリーズなどは好調をキープしていた模様。

 

 

伊藤園の2018年Q2セグメント別業績

伊藤園の業績をセグメントごとにみると上記のようになります。

タリーズなどを買収しましたが、実際の稼ぎはほぼ飲料販売に頼っています。

フード・ドリンク関連事業の業績がぱっとしません。

子会社で展開する飲食関連は伸びています。

 

 

伊藤園の株価 2018年12月11日

 

伊藤園 日足株価

 

伊藤園 週足株価

 

伊藤園の株価は嘘みたいに上昇してきました。

これは海外売り上げの伸びを期待してのものと言われていますが、さすがにPER40~50倍というのはやりすぎな気がします。

世界的な景気後退局面入りを懸念して、ディフェンシブ性の高い銘柄への資金シフトが進んでいます。

昨今の相場は、安定した利益を生み出し、キャッシュ創出力の高い企業が好まれる傾向があります。

しかしいくら何でもたかいなぁ・・・という気がします。

とりあえず、個人的にはこの水準の伊藤園はパスです。

 

以上、伊藤園に関する短評おわります。

なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任でお願いいたします。