電子たばこの『ジュール・ラブズ(JUUL)』について株式投資の観点からみてみよう~マルボロのアルトリアが128億ドル出資

電子たばこの『ジュール・ラブズ(JUUL)』について株式投資の観点からみてみよう~マルボロのアルトリアが128億ドル出資

 

今回は、ここ数年で飛躍的な成長を遂げているユニコーン企業『ジュール・ラブズ(JUUL)』について、株式投資の観点から見ていきたいと思います。

 

『ジュール・ラブズ(JUUL)』は非上場企業ですが、非常に大きな業界の変動を生み出しています。

影響力があまりにも大きいため、外して語るわけにはいかないと思います。

とりあえず、まずは『ジュール・ラブズ(JUUL)』がどういったものなのか、どういった企業なのか、という点から話していきたいと思います。

 

 

『ジュール・ラブズ(JUUL)』とは?

『ジュール・ラブズ(JUUL)』とは『POD』というカートリッジを交換して利用するタイプの電子タバコのメーカー。

そしてその『ジュール・ラブズ(JUUL)』が作る電子タバコの機器が『ジュール(JUUL)』です

近年物凄い勢いで成長しており、直近では市場占有率が50%を超過していると言われています。

 

『ジュール(JUUL)』など電子タバコと、加熱式タバコiQOSやglo、プルームテックなどとの違い

『ジュール(JUUL)』などの電子タバコと、加熱式タバコ(iQOSやプルームテックなど)との違いはなんでしょうか?

おおざっぱに簡単にいえば、

  • 電子タバコは香料の液体を吸うだけ。
  • 加熱式タバコは、タバコの成分を加熱して吸い込む。

という違いがあります。

ただ実際には、加熱式タバコでもiQOSとgloはタバコの葉を直接熱して吸い込むのに対し、プルームテックはリキッドを熱した水蒸気でタバコ葉カプセルを加熱して吸い込むなど、やや電子タバコに近い設計でもあります。

また、「『ジュール(JUUL)』などの電子タバコは香料の液体を吸うだけ」と書きましたが、ニコチン入りの液体が人気を得ており、実際には加熱式タバコと大差ないニコチン量を摂取することになるものも多いと言われています。

 

 

電子タバコ『ジュール(JUUL)』が若者に大ヒット

アメリカでは、電子タバコの『ジュール(JUUL)』が若者に爆発的な大ヒットとなっているとのことです。

若者・・・それも10代の若者です。

ここ数年で『ジュール(JUUL)』の若者利用は急速に拡大。

上記をみてもわかるように、12th Grade(高校三年生)の若者の喫煙率は長期的に低下傾向にあったものの、Vapingタイプの電子タバコの登場で、2016年ころを境に若者の喫煙率は急上昇。

若者の喫煙率が2000年以前に戻るのも時間の問題となっています。

このキッカケを作ったのが『ジュール(JUUL)』です。

 

 

 

アメリカの若者の間では、『ジュール(JUUL)』する

という意味でJUULが動詞として使われているとのこと。

こうした若者による『ジュール(JUUL)』の乱用に、FDAのゴットリーブ局長などが警鐘を鳴らし始めています。

https://twitter.com/SGottliebFDA/status/1078303338498850816

 

 

 

 

爆発的に成長している『ジュール(JUUL)』の販売シェア

『ジュール(JUUL)』は若者に大ヒットしており、販売が好調。

電子タバコ、加熱式タバコにおける『ジュール(JUUL)』の販売シェアはとうとう50%を超過したとのことです。

 

 

『ジュール・ラブズ(JUUL)』はユニコーン企業を飛び越えてデカコーン企業になった

非上場で評価額10億ドルを超える企業のことをユニコーン企業と呼びますが、『ジュール・ラブズ(JUUL)』はすでにその水準を悠々クリア。

それどころか、『ジュール・ラブズ(JUUL)』はユニコーンの10倍(デカ)の企業であるデカコーン企業の仲間入りを果たしたとのこと。

それも、たった0.6年で。

これはFacebookが2.5年、Snapが2.8年、twitterが4.4年、Dropboxが6.5年かかったことに比べて圧倒的に早い到達です。

 

 

アルトリアが『ジュール・ラブズ(JUUL)』の35%株式を128億ドルで買収~時価総額は380億ドルに

『ジュール・ラブズ(JUUL)』の成長は留まるところを知らず、もはや電子タバコ、加熱式タバコの同業他社が挽回できる余地がない、とみられています。

こうしたなかマルボロなどを展開しているアルトリアグループは『ジュール・ラブズ(JUUL)』へ出資することを決断。

35%株式を128億ドルで購入することになりました。

これで『ジュール・ラブズ(JUUL)』は時価総額380億ドルに達し、これは日本円にして4兆2600億円となります。

非常に思い切った投資を行いました。

 

アルトリアによる『ジュール・ラブズ(JUUL)』への出資で、アルトリアの販売網と開発力を利用した展開へ

アルトリアは『ジュール・ラブズ(JUUL)』への出資を行いましたが、今後はアルトリアの販売網と開発力を利用した展開になることが予想されます。

『ジュール(JUUL)』のネックの一つは、どこでもいつでもリキッドのPODが手に入るわけではないということ。

これがアルトリアの販売流通網を利用すれば、顧客に非常に身近な場所にまで販売を伸ばせることになるわけです。

 

 

『ジュール・ラブズ(JUUL)』がなぜここまで大ヒットしたか?

『ジュール・ラブズ(JUUL)』がなぜここまで大ヒットしたのかについては、自分はよくわかりません。

ニコチンソルトがどうのこうの、インスタを使ったマーケティングがどうのこうのと解説されている方もいますが、どれも自分には『ジュール(JUUL)』だけが成功した理由を説明するのにそれで十分なのかどうか、よくわかりません。

とりあえず、自分はマーケティングのプロではありませんので、そこら辺の解説は他の方に任せようと思います。

 

 

『ジュール(JUUL)』は甘いフレーバー、メンソール系フレーバーなどが人気?

自分は『ジュール(JUUL)』を使っているわけではありませんからよくわかりませんが、『ジュール(JUUL)』はフレーバー系の香りが多くラインナップされているそうです。

フルーツ味、タバコ味、チョコレート味、かんきつ系の味、メンソール・・・そういった甘い香りづけが人気になって、しかもニコチン含有量がたっぷりあるとのことで、『ジュール(JUUL)』は人気になっていると言われています。

特に甘い香り、フルーツの香りなどは若者受けがとてもいいらしく、同社の業績を大きく押し上げているもようです。

しかし、先ほども書きましたが、『ジュール(JUUL)』のあまりのヒットに、FDAがそろそろ動き出し始めています。

 

 

『ジュール(JUUL)』のヒットでFDAがフレーバー系・メンソール系へ規制強化か?

近年話題になっているのは、メンソール系のタバコに関する人体への害の大きさです。

また香料全般、その人体への影響はいまだ解明しきれていないのも事実です。

こうしたなか、FDAは以前よりメンソール系タバコの規制強化を図っています。

そうした意図の最中に、『ジュール(JUUL)』の大ヒットがおきました。

当初は脱ニコチンを手伝う道具として多めにみてきたFDAでしたが、若者に蔓延する『ジュール(JUUL)』をみて方針転換。

大きく規制強化をする方向に変わってきています。

この『ジュール(JUUL)』への規制とともに、フレーバーやメンソールの過度の利用を制限する方向になりそうとの見方が増加しており、それがアルトリアやフィリップモリスに大きく影響してきています。

電子タバコの『ジュール・ラブズ(JUUL)』、FDAのゴットリーブ局長が規制強化を示唆

 

 

『ジュール・ラブズ(JUUL)』のせいでメンソールが規制されたら、一番困るのは既存のタバコメーカー、アルトリアとフィリップモリス

上記のような経緯を辿って、現在はタバコへのフレーバー添加を規制強化する方向なのではないか、と個人的にみています。

また、市場でもそういった見方が増えてきているように思います。

『ジュール・ラブズ(JUUL)』と競合する企業群、フィリップモリスPM、アルトリアMOなどは大きく株価をおとしています。

特に両社はメンソール系に頼った商品が多く、電子タバコ市場での競争で負けたことのみならず、既存の商品構成にまで影響が及ぶような状況になっており、非常に危険な株価推移となっています。

タバコ・酒類関連銘柄~PM、MO、BTI、DEO、STZ、BF-B、BUD、TAP

 

 

とりあえず、既存のタバコ産業の仕組みまでをも変革しようとする『ジュール・ラブズ(JUUL)』に注目です。

この『ジュール・ラブズ(JUUL)』という会社は、従業員にたいして「タバコからの脱却を手助けする社会に有益な会社だ」と話して意欲を掻き立てているそうです。

しかし、近年の同社のやり方をみると、なんかカネもうけのためになら若者だって食い散らかす

・・・みたいな雰囲気をうけます。

このあたりのえげつなさはウーバーとかFacebookと似ています。

大きく伸びるけれど、大きく躓く企業な気がします。

とりあえず、そんなこんなの『ジュール・ラブズ(JUUL)』、非常に注目です。

 

 

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以上。