政界の魔術師『ロジャー・ストーン』逮捕される~トランプ大統領いよいよ窮地に

ロジャー・ストーン(Roger Stone)逮捕される

 

ニクソン、レーガン、トランプ大統領の選挙参謀を務めたとされる『ロジャー・ストーン』がFBIに逮捕されました

数々の汚い手段を用いてキングメークしてきた「政界の魔術師」こと『ロジャー・ストーン』がFBIに逮捕されました。

容疑は司法妨害、虚偽の証拠提出、証人への圧力行使など複数とのこと。

Mueller indicts Roger Stone, says he was coordinating with Trump officials about WikiLeaks’ stolen emails

とりあえず、トランプ大統領への訴追は難しいので外堀から埋めていく、というところでしょうか。

非常に面白いことになってきています。

 

 

『ロジャー・ストーン』とは?

『ロジャー・ストーン』は政治コンサルタント、ロビイスト、選挙キャンペーンアドバイザーなどの顔を持っているとされています。

もともとはロビイスト的な立ち位置だったようですが、ニクソン大統領以後は選挙アドバイザー的な立場に転じたとされ、ニクソン大統領のあとにもロナルド・レーガン、パパ・ブッシュ、ドナルド・トランプなどの政治キャンペーンを担当。

その攻撃的かつ狡猾で詐欺師的な選挙キャンペーンの手口から「政界の魔術師」「暗黒のプリンス」などとも呼ばれているとか。

他にも、アメリカの歴史的な出来事のすべてに顔を出すことから「政界のフォレストガンプ」とも呼ばれているとかwww

なかなか面白いw

 

『ロジャー・ストーン』のネットフリックス映画『困った時のロジャー・ストーン』

『ロジャー・ストーン』に関しては、動画配信サイトであるネットフリックスが彼のドキュメンタリー動画を公開しています。

2017年に作られたこの作品は、『ロジャー・ストーン』がどのような人物か、どのようにして狡猾に政治的敵対勢力を潰していったか、改革党の潰しっぷりなども交えながら編集されています。

存命中からイジられまくっている『ロジャー・ストーン』。

そしてそれを楽しんでいるかのような『ロジャー・ストーン』。

ただものじゃありません。

むしろこうやってイジられることを楽しんでいるかのようです。

 

 

 

 

 

『ロジャー・ストーン』の言葉~無名でいるより悪名高くあれ~

『ロジャー・ストーン』はいくつもの名言を残しているそうですが(というか、残すも何も存命中ですが)、その中のひとつが

「無名であるより悪名高くあれ」

これまたなかなかおもしろいですねw

無名であることはダメらしいです。

悪名でもなんでもいいから有名であることが重要。

今回の逮捕で日本での知名度も一気に上がりますし、よかったですね。

 

 

 

『ロジャー・ストーン』の名言2~教養のない有権者にエンタメと政治の違いはわからない。政治はショービズだ!~

蓋しご尤も

『ロジャー・ストーン』は民主主義の本質をよくわかっています。

民主主義の本質は衆愚政治です。

トランプ大統領を現代版のデマゴーゴスと呼ぶ人は多いでしょうが、実のところは『ロジャー・ストーン』こそがその中心なのかもしれません。

なにも今日になって衆愚政治が始まったわけではなく、ニクソンの時代から、いやもっと前から起き始めていた。

それの集大成がトランプ大統領だったに過ぎないのかもしれません。

 

 

 

 

『ロジャー・ストーン』の性格

個人的な見立てでいくと、この『ロジャー・ストーン』という人物の性格は、

「とにかく敵を作っては潰すことに快楽を感じる人」

という感じがします。

そして、裏に回ったフィクサーを良しとせず、とにかく表舞台に出たがり。

ヒールに振る舞うことを楽しみ、かかってくる奴を潰すことが楽しい。

そんな感じでしょうか。

なかなか良い性格していると思いますw

「ロジャーストーンはアメリカを壊すのを楽しんでいる」みたいな発言が先ほどふれたネットフリックスのドキュメンタリー動画には言われていますが、個人的にはそれは違うと思います。

とにかく喧嘩を楽しみたいだけです、この人は(笑)

 

 

 

『ロジャー・ストーン』とウィキリークスのジュリアン・アサンジとトランプ大統領

『ロジャー・ストーン』は先ほども書いた通り、トランプ大統領誕生に非常に密接に関わっていると言われています。

その最大の要因が、『ロジャー・ストーン』とウィキリークス代表であるジュリアン・アサンジ氏との関係であると言われています。

ジュリアン・アサンジ氏は現在イギリスのエクアドル大使館に逃げ込んでいますが、『ロジャー・ストーン』は彼と連絡をとりあい、民主党陣営の醜聞などのリークを依頼したのではないか、との疑いをかけられています。(今回の逮捕容疑にこれが含まれているかどうかはわかりません)

また、ロシア当局が民主党全国委員会のメールサーバーをハッキングしたとされる事件についても、『ロジャー・ストーン』は事前に知っていたのではないかと疑われています。

このときにハッキングされたメールをウィキリークスが流し続けていたことなどにも『ロジャー・ストーン』は関わっているのではないかと疑われており、ジョン・ポデスタ民主党選挙対策委員長は『ロジャー・ストーン』を猛烈に非難しました。

これに対し『ロジャー・ストーン』はウィキリークス、ジュリアン・アサンジと連絡を取り合っていたことは認めましたが、それらは合法であったと主張しています。(以上、ソースはBBCなど報道)

 

 

ポール・マナフォート、リー・アトウォーターとつるんでいた『ロジャー・ストーン』

トランプの選挙対策本部長をしていたポール・マナフォート氏と『ロジャー・ストーン』は、レーガン大統領のキングメイク時から一緒に仕事をしてきたとのこと。

ドナルド・トランプを大統領にするときにもマナフォートと『ロジャー・ストーン』はつるんでいたとされており、マナフォートが選挙と無関係の罪状で訴追されて牢屋行きとなった今、残る大物は『ロジャー・ストーン』とトランプ大統領本人と言われてきました。

そのうちの一人が消えることになります。

 

 

ニクソンの顔を背中に入れ墨している『ロジャー・ストーン』

『ロジャー・ストーン』はニクソンに心酔していたのか、ニクソンの顔を背中に入れ墨しているそうです。

なんとも忠誠心のあるお話だとは思いますが、よりによってウォーターゲートのニクソンってところからして、政治への向き合い方がよくわかります。

ニクソンは盗聴器を用いて相手の情報を抜き取るくらいサラリとやるような奴でした。

『ロジャー・ストーン』も同様のことを正当化してきたのでしょう。

 

 

 

『ロジャー・ストーン』の逮捕でトランプ大統領の外堀・内堀が埋まる

今回の『ロジャー・ストーン』の逮捕は、ある程度予想されていたことでした。

本人も逮捕されるかも、っていってましたし、逮捕の現場をCNNの取材クルーがとらえていたことからも、張り込みが行われていたことはあきらかでしょう。

とりあえず、今後のこるはトランプ大統領本人と、トランプ大統領の親族たちが訴追されるかどうか。

そこらへんで、大きく動きが出てくるかもしれません。

以上。