テンセントが人気ポーカーゲーム「毎日テキサス・ホールデム」(Everyday Texas Hold’Em/天天徳州)を閉鎖
テンセントは、同社の人気ポーカーゲーム「毎日テキサス・ホールデム」(Everyday Texas Hold’Em/騰訊天天德州/Tencent Poker)を閉鎖すると発表しました。
Tencent plays its cards wrong: Online poker game axed in China CNN
今回のテンセントによるポーカーゲーム天天徳州の閉鎖は、間違いなく中国政府のゲーム規制強化方針によるものです。
今回の規制の本当の背景は不明ですが、上のリンク(CNNの報道)によると、
テンセントポーカー/天天徳州のなかで賭けるための疑似通貨をゲーム外で売買していた一団がいた
ことが問題視されているのでは?とのことです。
つまりはRMT(リアル・マネー・トレード)という、オンラインゲームにおける古くて新しい問題が影響しているという話です。
ただ今回の件では、それとは別の理由があるのではないか、とみる声も多いのです。そして、自分もその見方をしている一人です。
つまり、ポーカーゲームという物自体が、中国共産党の推奨する価値観から離れているのではないか、ということです。
Tencent forces poker platform closure
先日、以下の記事でも書きましたが
中国政府は、ゲーム産業においても中国共産党の主流の価値観である社会主義核心価値観を守るように指示をだしています。
そして、実際にその方針に従って、今年の年始には20本近いゲームが罰を受けたのです。(上記リンク先参照)
で、上記リンク先に書いたなかに、今回の騰訊天天徳州/テンセントポーカーの排除に直接つながっているかな?と思うものもあるんです。
それがこちら、街机电玩城というアプリ
もろに絵柄からしてギャンブルです。
ギャンブルを助長する、という理由で文化省からみごと制裁を喰らったアプリです。
現在、公式サイトに載っている画像はさほど刺激的でもない。
ふつうのトランプといった感じです。
以前の画像などはGoogleの画像検索をかければ出てきますが、いかにも中国の方が好きそうなギラギラした感じです。
ようするに中国では、テンセントのポーカーゲーム「毎日テキサス・ホールデム」(Everyday Texas Hold’Em/天天徳州)にかぎらず、ギャンブルを想起させるようなものは全部ダメ
ということのようです。
ここらへんの行政側の匙加減は非常にわかりにくいものがありますが、テンセントとしては今後もアレコレ口出しされる可能性を考慮して、今回ばっさりと騰訊天天徳州/テンセントポーカーを終了させたのだと思われます。
なお、テンセントは収益の半分程度をゲームアプリ内のアイテム課金などで稼いでいるそうです。
つまり、政府とはなるべく穏便に済ませて、規制をかけられないように期待するしかありません。
たとえるなら、内申書を握られた中学生みたいな状態です。
とりあえず、現在でもゲーム内新規アイテムなどの販売認可作業などは滞っているそうですので、そういったことも含めてテンセントには逆風になっています。これらの影響が次の四半期で見えてきます。もう一度、二度、ショックがあるかもしれないかな、とみています。