米郵政公社USPSが料金改定へ~アマゾンなどオンライン通販会社にとって打撃~
米郵政公社USPSが料金改定へ向け検討を開始しています。
トランプ大統領はかねてより、米郵政公社USPSの配送料が安すぎて、アマゾンなどが得をしていると指摘しています。
そのため、米郵政公社USPSの配送料金をより柔軟に設定するため、作業部会を作って検討を積み上げてきました。
このたび、その作業部会が報告書を提示。
最初から結論ありきで作られた作業部会らしく、トランプ大統領の意に沿うように、「米郵政公社USPSの配送料は柔軟に設定すべき」と提言しています。
米郵政公社は柔軟な配送料設定を 作業部会提言 アマゾンに打撃も
米郵政公社USPSの料金は値上げへ
実際、米郵政公社USPSはアマゾンの配送をするたびに赤字を垂れ流しているといわれています。
これは米郵政公社USPSの運営効率が悪いこともあるのでしょうが、それと同時に、そもそもの料金体系が安すぎる、近年の賃金上昇についてきていない、というのがあると思います。
米郵政公社USPSだけでなく、大手配送会社UPSなども陸上運送は減益
じつは米郵政公社USPSだけでなく、UPS(ユナイテッドパーセルサービス)なども陸上輸送部門は減益になっています。
【物流】UPS(ユナイテッド・パーセル・サービス)の業績と株価
手前味噌ですが、このことについて上記記事でも以前に指摘していますのでよろしければごらんください。
売上はすごく伸びているのに、利益でみると2014年Q2の頃よりも低いのです。
米郵政公社USPSの配送料値上げは、アマゾンなどネット販売大手に打撃か?
米郵政公社USPSの配送料金値上げは、間違いなくアマゾンなどネット販売大手に打撃となるはずです。
とくに、身の回りの生活必需品を売るようなサイトには影響が大きいでしょう。
これらの企業は、大型スーパー、会員制スーパーなどと競合すると思われます。
米郵政公社USPSの値上げはコストコ、ウォルマートなどにとって恩恵か?
米郵政公社USPSの配送料値上げは、小口宅配価格の上昇に繋がります。
小口宅配に適さないような商品は大型ショップに販売の力が移る可能性がたかいです。
コストコ、ウォルマートなどには恩恵があるかもしれません。
米郵政公社USPSの配送料金値上げは、UPSやフェデックスなどに恩恵か?
ぶっちゃけた話、この二社が一番恩恵を受けるのではないか、と思います。
USPSが選択肢として非常に安い価格を提示するから他社も引き下げられていた部分はあります。
これがなくなれば、利益が確保しやすくなります。
なお、アマゾンは自社で貨物航空機を持っていますが、今後はこういったエクスプレス便事業を充実させるとのことです。
いっぽうで、陸運への投資は控えているようです。
アマゾンの行動からは、陸運事業がどれだけ米郵政公社USPSのせいでおいしくないビジネスになってしまっていたかがわかります。
以上。