【6594】日電産が2019年3月期業績見通しを下方修正
精密モーター大手の日電産が2019年3月期業績見通しを下方修正
いつも強気な永守さんが中間期決算時に弱気見通しを出していたのである程度は懸念されていましたが、かなり大きく下方修正を出してきました。
あらたな見通しは、修正前に比べて売上は9.4%減、営業利益は25.6%減となっています。
また、この数字は前期に比べても低い数字となっています。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1085828394535636992
日電産の今期業績修正の理由
日電産の今期業績の下方修正の理由は、以下の太字三点になります。
米中貿易摩擦に端を発した経済の不確実性が、中国経済を中心とした世界の実体経済に深刻な影響を及ぼしてきております。これにより昨秋より想定を上回る客先の需要減に加え、大規模な在庫調整が進行していることから、売上高を1,500億円下方修正し、1兆4,500億円と致します。営業利益は、この減収により400億円の減益となるのに加え、この下期に240億円の構造改革費用を計上致します。2020年度の目標達成に向けて、市場の急激な変化を先取りし、工場の統廃合による設備の減損、旧式在庫の早期廃却、M&A費用の計上等を断行するものであります。一方、足元の市場環境を深刻に受け止め、当社独自のWPR活動を積極展開し購入品コストの更なる低減や支出の徹底抑制を行うことで140億円の増益を見込んでおります。
なお、想定平均為替レートについては従来どおり、対米ドルでは100円、対ユーロでは125円として変更しておりません。
- 大規模な在庫調整
- 2020年の決算を良く見せるための屈伸
- 想定為替レートの変更はなし
現在、在庫循環からみて在庫減少局面に入っており、これが続くことで売上、利益ともに下押し圧力が強まります。
なお、下期同士を比較すると
- 2018年度下期 売上772200 営業利益85077
- 2019年度下期 売上672396 営業利益46763
(単位:百万円)
となっており、売上、利益ともに急減しています。
なお、このうち240億円が2020年分の先取り費用計上ですから、実質的には2019年下期の実質営業利益は70763百万円
下期の昨年比較ではだいたい2割減益、通期比較では増益ということになります。
日電産の業績は中間期まで絶好調でしたが、ここにきて急ブレーキがかかっています。
【6594】日本電産(日電産)の業績と株価~精密モーター大手
具体的にどのセグメントで大きく落ちているのか、それが見えるのは23日のQ3決算発表時になるでしょうが、それまでは憶測で関連セクターの株価が右往左往しそうです。