日本電産(日電産/Nidec)の業績と株価
今回はモーター大手、日電産(日本電産/Nidec)の業績と株価についてみていきたいと思います。
とりあえず、日電産(日本電産)の会社説明から始めましょう。
日電産(日本電産)とは?
かきかけです
日本電産(日電産)の業績
ここからは日本電産(日電産)の業績についてみていきます。
(以下は2019年1月24日に書きました。)
日本電産(日電産)の2018年Q3決算の業績
https://twitter.com/chu_sotu/status/1088131504222261248
事前ガイダンス通り、急速に業績が低迷しているのがよくわかる決算。
ただ、これは先日の記事でも書いたが、来期からの損失付け替え240億円分が影響している。
日電産ショック広がるか!?~「ガタンガタンと受注・出荷が、私の経験でも見たことない」と永守会長~
【6594】日電産が2019年3月期業績見通しを下方修正~売上は9.4%減、営業利益は25.6%減
そこを外してみないとよくわからない。
日本電産(日電産)の四半期ごとの業績
https://twitter.com/chu_sotu/status/1088132938749730817
営業利益が非常に低い数字になっているが、これは上でも書いたとおり、特殊要因も絡んでおりわかりにくい。
日本電産(日電産)セグメント別業績
https://twitter.com/chu_sotu/status/1088133389306097665
車載、家電・産機の下落が激しい。
中国の在庫調整の動きがもろにネガティブに作用しています。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1088133510592774144
中国が分類されているのはアジア。
そこが大きく低迷しているのがわかる。
決算発表の席で永守会長は
「昨年12月が一番ひどい状況だった」
「この1週間で注文が復活しだしたところも家電関係である」
「そういう話がぽろぽろ入りだした」
「景況感は中国の次に欧州が悪化のトレンドに入っている」
「足元は全般に悪い」
と発言。
なお、自社株買いをするとのことです。
(以下は2018年10月24日にかきました)
日電産の2018年Q2決算の業績
日本電産(日電産)の2019年3月期第2四半期の連結業績は、売上高8.6%増、営業利益20.1%増、税引き前利益29.7%増、四半期利益32.1%増、四半期包括利益34.1%増
非常に好調だと思います。
セグメントごとにみていきましょう。
日本電産(日電産)セグメント別業績
日本電産(日電産)の決算をセグメント別業績でみると、ほぼすべての事業が対前年比で増収増益となっています。
唯一、電子・光学部品製品グループが対前年比で営業減益となっていますが、こちらは日本電産コパルにおける滞留在庫処分や、日本電産サンキョーのメキシコ工場立ち上げ費用、新機種立ち上げに伴う損失などの計上を主因としたものとのこと。
日本電産(日電産) 直前四半期業績との比較
日本電産(日電産)の業績を直前四半期業績と比較してみます。
2Qは対ドルで円安、対ユーロでわずかに円高となっており、為替影響は売上高で30億円増収、営業利益で11億円の増益となっていますが、全体からみれば微々たる影響といえます。
実質的にみて、売上、営業利益ともに好調に推移しています。
日本電産(日電産) 直前四半期業績との比較 セグメント別
1Q比較でみると、精密小型モータが増収増益、車載が減収増益、家電・商業・産業用が減収増益、機器装置が増収減益、電子光学が増収増益、その他が増収減益となっています。
日本電産(日電産)の業績 所在地別売上高
この数字は出荷元をベースにされたものです。
日本電産(日電産)は国内生産が非常に少ないことがわかります。
海外で作って海外で売る、それが基本です。
日本電産(日電産)の業績 地域別売上高
こちらは日本電産(日電産)の顧客の地域別売上高、内部取引相殺後の数字です。
その他地域以外はすべて伸びています。
日本電産(日電産)の株価
日本電産(日電産)の株価はベアトレンド入りしています。
高値を抑えられながら、ネックを切って下落してきており、株価の調整はかなり長引きそうな状況になっています。
他の銘柄が下落するなかでも値を保ってきた日本電産(日電産)の株価ですが、さすがに世界的な景気後退観測の高まりには逆らえない、そういう動きとなっています。
ただ、事業自体は極めて好調です。
市場には日本電産(日電産)の決算内容に対し、
「予想に満たなかった」とか「上方修正がなかった」などという声もありますが、安川電機の決算などで市場の警戒感が広がっていたなかでこの数字は十分でしょう。
ぶっちゃけ、2017年の下期が電子部品セクターなどのピークであったことは各種統計からみてわかっていますが、この環境にありながら増収増益をキープしている強さはさすがです。
あとは、好業績や安定感を期待されて他社に比べてバリュエーションが割高に取引されがちな日本電産(日電産)株が今後どの程度に落ち着くか。
焦点はあくまでもそこに移ると思われます。
以上。
なお、上記はあくまでも個人的見解であり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資にあたっては自己責任でおこなっていただきますようお願いいたします。