千代田化工建設に大規模増資観測~三菱商事などに1000億円規模の金融支援要請へ
千代田化工建設が資金ショート回避のために必死になっています
先日のキャメロンLNGプロジェクトの大失敗により1000億円超の特損計上を余儀なくされた千代田化工建設ですが
【LNGプラント大手】千代田化工建設の業績と株価~キャメロンLNGプロジェクト約1000億円の特損発生で株価急落
どうやら資金調達に向けて三菱商事や三菱重工など三菱グループ各社と交渉しているもようです。
資金調達規模は特損計上額とほぼ同額の1000億円を期待しているとのことです。
千代田化工建設の資金調達に三菱商事は応じるか?
そもそもにおいて、今回のキャメロンLNGプロジェクトを拾ってきたのは三菱商事。
それをほぼ子会社である千代田化工建設にまかせた道義的な責任は三菱商事にはあるでしょう。
銀行団としては、当然、三菱商事が助けることを暗黙の了解として意識しているものと思われます。
これまでもそういうふうに助けてきましたし、今後も助けるだろう、と。
しかし、1000億円というのはさすがにデカい。
応じられるには応じられるが、応じれば株主からも、社外取締役からも何か言われるのは目に見えています。
そもそも1000億の投資を行ったからと言って、それで利益が大きく伸びるものではありません。
あくまでも、減損しなくて済むというだけ、果たしてこれだけのために投資できるかは疑問です。
三菱商事の取締役会は荒れるでしょう。
中国からのM&A資金も期待できない千代田化工建設
また、数年前であれば期待できた中国企業による買収やM&Aですが、昨今の米国主導による中国企業への警戒感から、まず期待できない状況になっています。
中国企業ならば技術力の獲得を期待した買収などもありえましたが、他の国々の同業企業であれば、千代田化工建設の買収を望む企業はほとんどないと思われます。
経産省主導で千代田化工建設救済は行われる?
たぶん経産省主導で重工やプラント各社との統合を目指す動きは出てくるでしょう。
既に行っている可能性は十分にあります。
が、はたして株主価値極大化に経営の主眼が移ってきている状況で、そういった決断を下すことができる企業はどれだけあるでしょうか・・・
かなりの反発を株主から受けることが目に見えており、よほどの減価した後でなければ買い手が現れない可能性があります。
とりあえず千代田化工建設に関しては、にっちもさっちもいかない状態になるのではないか、と見ています。
そう簡単に話がまとまるほど甘い状況ではないと思います
以上。