2018年3月鉱工業生産速報3のつづきです。
とりあえず、前回までと同様に見ていきましょう。
直近4か月と前年同月を比較して、変化率を%で示しています。
それでは4枚目をみてください。
石化分野が総じて軟調に転換。
製紙パルプが非常に好調。全世界的に最上流のパルプへの引き合いが強い。
印刷用紙・新聞用紙など弱いが、段ボール原紙、包装用紙などは底堅く推移。
合成繊維は長短共にマイナス。
ニット製外衣が高い伸び。たぶんユニクロのニット製品のヒットによるもの。島精機の機械を使って(ホールガーメント)作ってるようで、編み機の出荷も大きいのと繋がる。
その他のアパレル製品は総じてダメ。
特殊車両用タイヤは高い伸びをキープ。これはコマツのダンプとか、大型重機のタイヤなど。建機、鉱山機械の販売量が伸びていることを示唆。
ながらく増加を続けてきた金属製保管庫類(金庫)がマイナス成長。さすがにもうタンス預金する余地がなくなってきたか?(笑)
家具類は完全にマイナス成長入り
印刷も長期不況の真っただ中
電池式時計ムーブメントはプラスを維持しているが、徐々に伸び率が鈍化してきている。
筆記具の伸びは弱い。中国などで十分高度なものが作られはじめた可能性。パイロット、三菱鉛筆などに下押し圧力。
電子、電動玩具が高い伸び。何かヒット作があった?
タフテッドカーペットが悪化傾向。カプロラクタム価格上昇、アクリロニトリル価格上昇なども含め東リなどの業績下押し。
以上、出荷から見た鉱工業生産でした。
ひきつづき、在庫からみた鉱工業生産に移ります。
在庫指数1枚目をみてください。
鉄鋼、アルミに関して言うと、ステンレス鋼の元であるフェロニッケル、鋼線、鋼矢板、特殊鋼鋼管、電気鋼帯、重機械向けの鋳鉄などは在庫が減少しているが、他は総じて在庫の積み上がりを確認できる。
通信用ケーブル光ファイバ製品は在庫減である。5Gを控えた海外通信各社がバックボーン増強に臨んでいるらしく、光ファイバの需要は堅調である。
アルミ、スチールなどの建材は在庫が積み上がりぎみである。
石油ストーブは在庫が少なくなってる
超硬チップも順調に在庫水準が低い。