昨晩金曜日のNY市場はダウ、ナスダック、S&P500、ラッセル2000揃って大幅続落
とくにNasdaqとラッセル2000の銘柄のなかに下げがきつい銘柄が目立ち、これまで半年程度アウトパフォームしてきた銘柄が弱くなってきている。
雇用統計は事前予想よりは弱かったものの、非常に強い水準であることは変わりなく金利は上昇傾向。
ただ、この日はここもと金利上昇を好感していた金融株にも軟調なものが目立ち、上昇セクターは公益事業のみという状態であった。
本来であれば金利上昇を嫌がるはずの公益株セクターがここもと強い。
これがすべてを表しているように思う。
市場は、金利上昇が景気を冷やす可能性を予想しているようにみえる。
個別には、ひきつづき経営改革期待からゼネラルレクトリックGEが上昇、4.11%高
洗剤のクロロックスCLX、食肉のタイソンフーズTSN、ちょこのハーシーHSYなどが上昇しており、手掛かり難のなか食品などに資金を振り向ける動きも一部にはあった。
しかし全体としては非常に弱い動き。
決算発表が未達となったコストコCOSTは5.55%安と売られたほか小売株は総じて下落。
金利上昇で割高感の漂うFAANGもネットフリックスNFLXを筆頭に総じて安い。
半導体関連株は著名ファンドマネージャーが売っていると伝わり大幅安。
市場は、雇用の逼迫感から賃金上昇、インフレ加速、金融引き締めへと至る動きを警戒している。
しかし同時に、それによる景気後退を意識して高配当銘柄への買いも入っている、という矛盾が起きている。
今後、どちらかのシナリオが崩れるのではないか、と自分はみている。
なお、前日の記事はこちら
2018年10月4日 米国市況概況 市場は金利高ではなく、金利高による米国外景気冷え込みを懸念か