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いまアメリカに必要なのは蓮舫だ!w

「やはり」と言ったところでしょうか。

EUはGoogleやAmazonなどテックジャイアントに対して追加課税を検討しているそうです。

先々週くらいまでは「リーバイスとバーボンとハーレーに対抗課税をする」と報道されていましたが、やはり本命は違いました。

 

 

Tech Giants Set to Face 3% Tax on Revenue Under New EU Plan (Bloomberg)

Google, Facebook and Apple face ‘digital tax’ on EU turnover (Financial Times)

EU グーグルなど米IT大手に3%課税か 21日発表へ (毎日新聞)

 

 

3月6日の記事「トランプ関税の行方3 欧州・・・バーボンやリーバイスは本命でない可能性」のなかで、おいらは

 

なんだか肩透かしですね

個人的には、欧州が報復をしたいのならば、GoogleやApple、Amazonなど国境を跨ぐ商売に対する税率引き上げをするのではないかと思っていました。ですので、バーボンやリーバイスだけってのはかなり甘いなぁ~という印象を受けます。まさかこれが最終案ではないと思います。”

 

と書きましたが、やはり、EUが対抗措置として持ち出してきたのはGoogleやAmazonなどテックジャイアントへの課税でした。それも3%もの売上税です。

利益ではなく売上に税がかかるとなるとかなり重税感が漂いますが、通商問題の一環としての課税案なので構わないという判断なのでしょう。(EUのモスコビシ財務担当役員によると、「これは対米措置ではない」とのことらしいです。後述するように、確かに以前から考えられてきた案ではありますが、このタイミングで出してきたのには意図があるはずです。)

 

なお、これとは別にフランスはAppleとアルファベット傘下のGoogleに対して、フランス国内の中小ソフトウェアメーカーを不当に扱っているという理由で、両社に制裁金を科す方針だそうです。

欧州が米IT大手に圧力強化、緊張に拍車 (Wall Street Journal)

 

 

個人的な見解を言わせてもらえれば

「またいつものフランスだなぁ」

という感じです。

インテル、マイクロソフト、半導体など・・・今までもEUは巨額の制裁金を科してきた歴史があります。

  • マイクロソフト・・・2004、2006、2008、2013年に独禁法等で訴えられ、総計22億3800万ユーロの制裁金(数字間違ってるかも)
  • Google・・・競争法違反で2017年に27億ユーロの制裁金
  • Qualcomm・・・iPhone向け半導体供給で他社を締め出そうとしたかどで、9億9700万ユーロの制裁金
  • Amazon・・・ルクセンブルクの税制優遇による税金滞納分2億5000万ユーロの支払い命令
  • Facebook・・・広告目的のデータ収集をしていたとして、フランス当局が制裁金15万ユーロを科す。(広告目的がダメだとなると、Facebookはどうやって稼げというのでしょうか・・・)

他にもたくさんありますが、これらほぼすべてフランスは賛成に回ります。今回もそうです。なにかというとアメリカにケチをつけます。

フランス2のニュースをみているだけで、次の制裁対象がわかるほどです。

 

とりあえず、今回のEU側課税案は以前から言われていた内容です。発端はイタリアですが、フランスはそれに賛成してきました(租税回避で潤っているアイルランドは反対しています)。F2では前情報を散々ながしてきたことです。それをこのタイミングで交渉のために出してきただけにすぎません。トランプ大統領が何を言っても言わなくても、いずれ導入してきたのは確かでしょう。むしろ、トランプ大統領の顔色を窺って、今まで課税案を出せなかっただけかもしれません。「これは対米措置ではない」というEU側担当役員の発言は一面では正しく、一面では嘘だと思います。

 

たぶん、トランプ大統領のことですから、このEU側のアクションに対してもなにか対抗措置を打ってくるはずです。

たとえばそれは、ヨーロッパのラグジュアリーブランドや自動車への課税かもしれません。

銘柄でいえばLVMH(Euronext:MC)、ケリング(Euronext:KER)、リシュモン(SIX:CFR)、BMW(FWB:BMW)、ダイムラー(FWB:DAI)、フェラーリ(BIT:RACE)、プジョーシトロエン(Euronext:UG)、ルノー(Euronext:RNO)などでしょうか。

 

もうひとつ米国側アクションとして可能性があるのは、対中国での共同戦線を提案することです。

アメリカは、「常にトップに居続けたい病」です。

二番手が浮上してくると、いつも叩き潰そうとします。

戦前はそれがソ連でしたし(植民地込みだと英国)、戦後は日本が二番手になりましたが、結局アメリカは一番で居続けました。

今回、あらゆる面で中国が二番手になりますから、これを本格的に叩き潰そうと考えるでしょう。

EU側に対し、共同で中国に高関税をかけることや、知財分野での圧力、買収防衛などさまざまな提案を行う可能性が高まっています。

中国がこれにどう対応するのか見ものです。

 

とりあえず長くなりましたからコレで筆を置きますが、過去の歴史をみると通商問題がこじれたあとは戦争に繋がります。さすがに直接対決はないでしょうが、中央アジアやアフリカでの内戦を通じた代理戦争はありえます。その時には今までとは違う戦い方、3DプリンティングやAI、ドローンを多用した戦い方になるはずです。

長い長い歴史をみれば、ほとんど常に中国は世界一でした。アメリカが一番だった時代はたかだか200年程度でしかありません。

いまアメリカに必要なのは

「一番じゃなきゃダメですか?」

 

の名言(迷言?)をのこした、蓮舫女史のようなリーダーなのかもしれません(笑)

 

 

P.S. IT企業に対する公平税に関しては 「Google税」導入の英国ほか欧州がさらに規制強化 Google、Appleなどの租税回避に終止符か アレン琴子氏 Zuu Online がとても綺麗に纏まっていて読みやすいです。おすすめです。