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2018年7月9日 米国市況概況

 

昨晩のNY市場は前日からのリスクオンの流れを引き継いで大幅高。

とくに決算を先取りするかたちで金融株が大幅高。JPモルガンJPM、バンカメBAC、サントラストSTI、キーコープKEYが3%を超す上昇、シティC、PNCフィナンシャルPNC、ゴールドマンサックスGS、モルガンスタンレーMS、チャールズシュワブSCHW、USバンコープUSB、フィフスサードFITBが2%を超す上昇となった。

生命保険のメットライフMET、プルデンシャルPRU、プリンシパルフィナンシャルPFG、リンカーンナショナルLNC、トーチマークコーポレーションTMKも全面高

一方で金利敏感な銘柄は総崩れ。この日一番下げた電力はPPLコーポレーションPPLが5%安、デュークエナジーDUK、アメリカンエレクトリックパワーAEP、コンソリデーティッドエジソンED、エクセルエナジーXEL、WECエナジーWEC、DTEエナジーDTE、ファーストエナジーFE、アメレンコーポレーションAEE、CMSエナジーCMS、ピナクルウェストキャピタルコーポレーションPNW、アリアントエナジーLNTが3%を超す下げ、サザンカンパニーSO,ドミニオンリソーシズD、エジソンインターナショナルEIX、エンタジーコーポレーションETR、スキャナコーポレーションSCG、AESコーポレーションAESなどは2%台の下落となった。

またパブリックサービスエンタープライズグループPEG、エバーソースエナジーES、ナイソースNI、センターポイントCNP、アメリカンウォーターワークスAWKなども3%を超す下落となった。

REITも弱く、アメリカンタワーAMTは2%を超す低下、他も総じて下落した。

リスクオンの流れからノンシクリカル銘柄も敬遠され、コカ・コーラ、KO、ペプシコPEP、プロクター&ギャンブルPG、コルゲートCL、キンバリークラークKMB、ゼネラルミルズGIS、キャンベルスープCPB、JMスマッカーSJM、ハーシーHSYクロロックスCLX、モンデリーズMDLZ、クラフトハインツKHCなど下落

高配当が魅力的とされてきた通信大手AT&T(T)とベライゾンVZも下落した。

 

いっぽうで、米中貿易戦争激化懸念から売られてきたボーイングBA、キャタピラーCAT、ディーアDE、カミンズCMI、イリノイツールズITW、イートンコーポレーションETN、インガソールランドIR、フローサーブコーポレーションFLSなど上昇

また運輸のユナイテッドパーセルサービスUPSやフェデラルエクスプレス/フェデックスFDX、鉄道のユニオンパシフィックUNP、CSX、ノーフォークサザンNSCも上昇

原油銘柄も総じて上昇。とくにマラソンオイルMRO、アパッチコーポAPA、ノーブルエナジーNBLなどが上昇貢献。石油掘削機器大手シュルンベルジェSLB、ハリバートンHLB、シェール大手のコンチョリソーシズCXO、金属資源大手フリーポートマクモランFCXなども上昇した。

 

なお、中国との通商摩擦の影響を受けないとして買われてきたFAANGは、この日はやや落ち着いた動き、ネットフリックスが2%を超える上昇、アルファベットGOOGLとアップルAAPL、アマゾンAMZNが1%を超える上昇だった以外は、フェイスブックFB、マイクロソフトMSFT、エヌビディアNVDAなどは1%以下の上昇だった。

 

 

総じて、リスクオンの流れが継続している。

が、相変わらず出来高が細い。

売り物がないなかをスルスル上がっている感じだ。

ただ、それも今日の公益の動きをみると、ある時を境に一気に崩れたりする可能性がある。

 

この環境における投資戦略は、徹底的なトレンドフォロー型L&Sだと思う。

とくに、ここもと上昇し始めた銘柄をロングし、ここもと下落し始めた銘柄の戻りを積極的にショートし始めるのが効果的だと思っている。LSどちらにも傾けないようにした方がいいと思う。すくなくとも、全体的に上昇する相場ではないはず。バリュエーションはすでに相当高い。