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2018年6月19日米国市況概況

 

昨晩のNY市場は米中貿易摩擦を懸念する売りが継続、寄りから弱く始まるが、徐々に戻す展開。

対中貿易摩擦の影響を受けるとみられるボーイングBAが大幅安、アップルAAPLも安い。通商摩擦が世界的な景気後退の引き金を引きかねないとの思惑から資本財セクターが総じて下落。建機大手キャタピラーCAT、農機大手ジョン・ディーアDE、重電のゼネラルエレクトリックGEなども大きく売られた。

国際的な物流にも影響するとの見方からユナイテッドパーセルサービスUPS、フェデックスFDXが安く、鉄道セクターではユニオンパシフィックUNP、CSX、ノーフォークサザンNSCが安い。

原油価格は下落したが、エクソンXOMやシェブロンCVXなど大手エネルギー企業は小幅安。独立系石油の一部は上昇する銘柄もあった。探査・掘削サービスのシュルンベルジェSLBは約2%安、ハリバートンHALは約1%安。

米10年債利回り低下で金融機関が売られ、投資銀行のゴールドマンサックスGS、モルガンスタンレーMSは軟調。保険のメットライフMET、リンカーンナショナルLNCなども売られた。

ソフトウェア、情報技術関連は朝安後は戻す動きのものが多かったが、全体的には小幅安で終了。ネットフリックスNFLXはレーティング引き上げにより大幅上昇。

この日強かったのは公益、不動産、バイオ、ノンシクリカル消費財など、一般的に景気後退の影響を受けないとされる銘柄群。高配当の通信も下支えになっていた。

 

なんとなくだが、景気後退を意識したトレードが広がり始めているような匂いがしている。