インドがパキスタンからの輸入品に200%の関税をかける
カシミール地方でインド治安部隊40人死亡、パキスタンからの全輸入品に200%の関税をかける
ニュースまとめ記事にも書いたことなのですが、パキスタンとインドが領有を主張するカシミール地方で、インド側の治安部隊40人が何者かによって殺害される事件が発生しました。
これを受け、インド側がパキスタン政府の仕業と断定。
パキスタンからの輸入品に200%の関税をかけると報じられています。
インド治安部隊への攻撃をパキスタンのせいにしたがるインド側メディア
インド側のメディアをみてみると、連日のようにパキスタン政府を非難する報道が続いています。
今回のテロ攻撃は地元部族によるものとの見方が欧米では多いようですが、現地の肌感覚では地元部族をパキスタン政府がけしかけたもの、という見方が多いようです。
インド側メディアがひたすら報道するものですから、インドのモディ政権としても引くに引けず、今回の輸入関税200%の導入に至ったものとみられます。
インド、パキスタンの間の貿易はほとんどなし
なお、インド側からみるとパキスタンとの貿易の比率は1%程度にとどまるとのことで、今回の関税措置はあくまでもパフォーマンスの域を出るものではなさそうです。
隣り合ったインドとパキスタンですが、これだけ貿易関係が希薄なことからもわかるとおり、長年にわたって敵対関係が継続しています。
その理由はカシミール地方の領有をめぐるものですが、そこに加えてイスラム教徒とヒンドゥ教徒との敵対的関係、インド・パキスタン分離独立、印パ戦争などの歴史なども絡みあって、非常に複雑なものとなっています。
さらにはアフガニスタンと米国の和平交渉の仲介をパキスタンが行っていることなども影響し、米国もパキスタンにあまり強く発言できない状況にあります。
インド・パキスタンともに核保有国
とりあえず、インド、パキスタン共に核保有国であることから、両国の関係があまりにもこじれることは問題となります。
モディ政権は総選挙を控えて強気の外交を展開する必要に迫られており、引けない状況にあります。
パキスタン側が自制をしてくれなければ、関係悪化が致命的な事態になりかねない状況にあります。
両国の緊張がどの程度で収まるか、国際社会は注視する流れとなっています。
以上。