スロバキアの新大統領にズザナ・チャプトバ氏~親EUのリベラル派
スロバキアの新大統領にズザナ・チャプトバ氏
スロバキアで大統領選挙の決選投票を実施され、新人のズザナ・チャプトバ氏が、与党「スメル」が推すシェフチョビッチ欧州委員会副委員長に勝利しました。
シェフチョビッチ氏の得票率41.7%に対し、ズザナ・チャプトバ氏の得票率は58.3%
圧倒的な勝利となりました。
この背景に、昨年政界汚職を追求してきたジャーナリストとその婚約者が何者かによって暗殺されるという事件が発生したことがあげられます。
国民に反汚職の意識が強く、親EU、反EUといった論点は、他国に比べて薄い選挙となりました。
ズザナ・チャプトバ氏は親EU
今回、シェフチョビッチ氏は欧州委員会副委員長という立場からして親EUなのは当然として
その対抗馬であるズザナ・チャプトバ氏も親EUでした。
ここもとEUでは多くの反EU派が台頭してきていますが、スロバキアの選挙においてはそういった部分はあまり論点となりませんでした。
ただ、欧州議会選でもこの流れが維持されるかどうかは別で、今回の選挙だけでは何とも言えないと思われます。
ズザナ・チャプトバ氏が大統領になるも、スロバキアでは大統領職はお飾り
タイトルのとおり、スロバキアでは大統領職は極めて限定的な権限しかありません。
あくまでも政治的な権限は首相と議会にあります。
こうしたことから、今回の選挙結果は国民の理想を反映したものであって、政治的な、現実的な選択はまた別になる可能性があります。
一部で親EUの大統領が誕生したことでセンチメントが改善しているようですが、とりあえずそのあたりは忘れないようにすべき点だと思われます。
以上。