サウジアラムコのガワール油田、生産能力が急減?
サウジアラムコのガワール油田、日量生産量は380万バレル
世界最大の油田とされているサウジアラムコのガワール油田。
この油田の生産量は長らく秘密のベールに閉ざされていましたが、それが明るみになりました。
これは、サウジアラムコが起債することになり、債券目論見書を発行せざるをえなくなったために、明らかにされたものです。
それによると、ガワール油田の日量生産量は380万バレルだということ。
これは、大方のみかたである500万バレルよりも、少なくとも2割以上低い数字です。
Saudi Aramco Reveals Sharp Output Drop at Super-Giant Oil Field
2004年にサウジアラムコはガワール油田の生産量を日量500万バレル以上と説明
ブルームバーグが伝えているところによると、サウジアラムコはガワール油田について2004年に
「日量500万バレル以上である」
と説明していたとのことです。
また米エネルギー情報局は2017年に推定で日量580万バレルの生産量と予想しており、この数字からすると380万バレルというのはあまりにも低い生産量となります。
ガワール油田に対し、サウジアラムコは水攻法を80年代から採用
なお、ガワール油田、とくに北油田に対してはサウジアラムコは水攻法(海水を貯油層近くに注入して押し上げる方法)をとっています。
こうしたことを80年代から行っており、そろそろその限界がきている可能性があります。
ガワール北油田は最大規模の油田ですが、これが枯渇したとなると非常に痛い状況になります。
サウジアラビア政府が、ここもと急いで外資を導入しようとしたり、サウジアラムコを上場させようとしている意味は、そういう所にあるのかもしれません。
以上。