2018年1-3月GDP1次速報値 ~目先回復、年後半から怪しげ~

いまさら2018年1-3月GDP一次速報値の短評書きます。

アタマの整理がてらメモ代わりにちゃちゃっと纏めます。

とりあえず主要数字は以下です。

http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/sokuhou/gaiyou/pdf/main_1.pdf

 

市場予測は前期比年率-0.1だったので、-0.6は大きくネガティブ。

だが、ある程度は予想の範囲内。

 

 

民間需要は年率-0.2%

住宅着工件数をみると貸家などを中心に既に落ち込み始めている(相続税対策の一巡)。今後も民間住宅はマイナス傾向を予想。

個人消費は天候不順の影響により一時的に落ち込んだものの、雇用者報酬がプラス傾向なので、一過性に留まることを予想。


民間企業設備投資は一時的に回復するが、その後落ち込むと予想。理由としては、設備投資が増えない理由が供給制約にあるから。これが4-6月あたりから改善される。ただ、すでに設備投資循環でみると10年近くたつので息切れ感が出てもおかしくない。

公的需要は横ばいから微減。増える見通しはたたない。

輸出は0.6増加。輸入は0.3増加。どちらも伸び率急減速。世界経済の変調が日本を直撃している。短期の在庫循環から見て世界経済は本来なら下がる地点。それを米国の税制改革で支えている状態。一段の悪化を考慮しておく必要はある。

なお、原燃料価格上昇などを受けて輸入価格が大幅に上昇している。GDPデフレーターは交易条件悪化で-0.2%。この傾向が続くことはしばらく避けられないと思われる。

 

 

全体的な見通しとしては、いったんは回復するものの、年後半にかけては下振れリスクが急上昇するのではないか、とみています。

 

なお、上記はあくまでも中卒くん個人のものであり、特定の投資スタンスをお勧めするものではありません。投資に当たっては自己責任でお願いいたします。

以上。