【世界最速】新型新幹線試験車両『ALFA-X』を初公開【E956】
東日本旅客鉄道が新型新幹線試験車両『ALFA-X』を公開
東日本旅客鉄道(JR東日本)が新型新幹線試験車両E956、通称『ALFA-X』を川崎重工業兵庫工場にて公開しました。
今回はこの、新型試験車両についてみていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=AT4AAMMZmDc
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は2種類の先頭部
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は東京寄りと新青森寄りで別々の先頭部を用意。
1号車東京寄り車両ではE5系とほぼ同じ先頭長ですが、10号車新青森よりでは22mにも及ぶロングノーズ構造となるとのことです。
実際の運行時にも両端で別々のものになるのか、それとも試験車両として別々の形状を試そうとしているのか、そこらへんはよくわかりません。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』はメタリックボディ
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』はメタリックボディとなるそうです。
これも試験車両だからメタリックなのか、それとも営業時にもメタリックになるのかはわかりません。
とりあえず、「塗装費ケチったな」という印象ですね。
メンテナンス費用の低減化、また環境コストの低減化の観点からみても、メタリックボディが一番効率がいいということでしょう。(塗料は環境負荷大きいですからね。)
(東日本旅客鉄道プレスリリースより)
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の安全対策~空力抵抗ユニット
地震などの際に素早く停止するために、空力抵抗板ユニットを屋根に搭載するとのことです。
これは、収納時には閉じた状態ですが、動作時には跳ね上がって空力抵抗を利用して減速するものだそうです。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は時速360㎞
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は時速360㎞での営業運転に向けた試験を行うとのこと。
これに向けてパンタグラフの設計や、先頭ノーズの形状の変更など様々な施策がとられています。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は北海道新幹線の札幌駅乗り入れを考慮した車両
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』は北海道新幹線の札幌駅乗り入れを前提にした試験車両です。
トンネル突入時には大きな破裂音がおきやすいですが、それを軽減する先頭形状にすることで、札幌までなるべく速い速度で運行することを意図しています。
青函トンネルへの高速での突入、運行なども考えられており、今までよりもかなり時間短縮に繋がりそうです。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の安全対策~リニア式減速度増加装置
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』には空力抵抗ユニットの他にも素早く停止するための工夫として、リニア式減速度増加装置というものを開発中だそうです。
これは台車の下につけたコイルをレールに近づけることで電磁的にブレーキをかけるものとのこと。
まだ開発段階とのことですが、実現すれば鉄道ならではのブレーキシステムとして広く採用されそうです。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の安全対策~脱線対策として地震対策ダンパ、クラッシャブルストッパを搭載
- 地震動の衝撃を受けてストッパが押しつぶされて感覚が広がるクラッシャブルストッパ
- 地震動を受けたときに強い減衰力を生み出す地震対策ダンパ
を台座部分に搭載。
これにより、車輪とレールのあいだに蛇行に伴う負荷をかけないようにするとのこと。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の安全対策~台車モニタリング
車体、台車、軸箱などに振動センサ、温度センサなどを設置
遠隔から異常を察知できるシステムを搭載するとのこと。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』~着雪しにくい車体構造に転換
台車部床下構造の形状を変えることで(下部に楔形に切り込みをいれる)、風の流れを下向きにし、着雪しにくい構造にするとのことです。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』による快適性向上策
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の快適性向上策として、動揺防止制御装置と上下制振装置、車体傾斜制御装置を導入。
乗り心地がアップするとのことです。
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』の環境対策
今回、新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』では2種類のパンタグラフを搭載して試験するとのこと。
ひとつはヒンジ部をカバー内にいれたもの
もう一つはヒンジの構造、カバーの形状を改良したもの
新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』のメンテナンス性
CBM / Condition Based Maintenance(状態基準保全)を新型新幹線試験車両E956『ALFA-X』に適用。
データセンタを介してビッグデータ分析による故障予知などを行うことでメンテナンスにかかる負担・コストを軽減。
上でも書いたセンサをフルに活用して、故障を早期に予知・発見していくとのことです。