【BKLN】シェールは二度死ぬ~レバレッジドローンやバンクローンにも波及へ~PowerShares Senior Loan Portfolioが大暴落【ETF】
原油価格下落がレバレッジドローンやバンクローンに波及へ
ここもと原油価格が急落しています。
米国がイランへの制裁導入を先送りしたあたりから風向きが変化したWTI原油
高値更新を続けてきたあとで一気に40ドル台半ばまで急落しており、多くのエネルギー企業の株価も急落しています。
シェール企業の採算はWTI40ドル?バンクローン、レバレッジドローンに波及?
ここで、シェール企業について考えてみます。
シェール(頁岩)のあいだから原油や天然ガスを取り出すシェール関連企業ですが、これらの企業の採算はおおよそWTI原油で40ドルと言われています。
ちなみに、数年前には60ドル台でしたので、技術開発でずいぶんと採掘コストは下がってきています。
しかし、いずれにせよ、まだだいぶ高いことは確かです。
もしこのまま原油価格が下落し続ければ、多くのシェール企業が採算割れに陥り、赤字で債務の償還ができなくなり、バンクローンのなかでも投資適格未満のレバレッジドローンに早々に火が付く可能性があるのではないか、と思われます。
バンクローン、レバレッジドローンの指数ETF BKLNは暴落中
なお、バンクローン、レバレッジドローンを組成したETFである PowerShares Senior Loan Portfolioは目下のところ大暴落中となっています。
BKLN PowerShares Senior Loan Portfolio バンクローン・レバレッジドローンETF
WTI原油価格と比較してみましょう
非常に似たタイミングで動いていると思いませんか?
つまり、現在のバンクローンの問題は、原油価格低下を受けた信用不安拡大を懸念しているように見えます。
なお、長期でBKLN PowerShares Senior Loan Portfolio バンクローン・レバレッジドローンETFをみたものは以下のようになっています。
バンクローン、レバレッジドローンの指数ETF BKLNの暴落の引き金を引いたのはトランプ大統領
トランプ大統領は原油価格引き下げをサウジに求めていますが、これは国内のシェール業者にとっては悲劇です。
金融不安を煽ることにもなりかねません。
とりあえず、こういったバンクローン、レバレッジドローン市場の問題をみると、政府はあまり民間の決めることに口を出さない方がいいと思えてきます。
産業政策にはあまり口を出さず、落ち着くところを市場に任せて見守った方が上手くいく・・・ように思います。
まぁ、いまさら火がついちゃったもんはしかたないんで、あとはなるようになるしかない感じですねw
お疲れさまでした。
今後は、これが他に波及していくかどうかに注目ですが、個人的には今のところ問題ないかな、と思います。
というのも、アメリカの金融機関の資本は潤沢ですし、この非常に問題のある証券化商品が他のものに混ぜ込まれているという話も聞かないからです。
まぁ、実際はわかりませんが、とりあえずこんな感じです。
以上です。