【統計】訪日外国人消費動向調査2018年10-12月期
観光庁が2018年10-12月期の訪日外国人消費動向調査を発表しました。
今回は、発表されたばかりの観光庁のデータを基に現在おかれているインバウンド動向の問題点をみていきます。
まず最初に、国籍別に訪日外国人の旅行消費額をみると、依然として中国が最大のウェイトを占めており31.5%、続いて韓国、台湾、香港とアジアのお得意様が上位にきています。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1085720663267000321
訪日外国人旅行消費額の費目別構成比
https://twitter.com/chu_sotu/status/1085720873154166784
訪日外国人旅行消費額の費目別構成比でみると、全体的には伸びていますが、非常に特徴的なこととして、
「買い物代が減少している」
ということが言えると思います。
この背景には、中国人観光客の旅行中の行動が影響している可能性があります。
中国では「微商」「代購」と言われる個人輸入業者への締め付けが強化されているとされ、これが影響し始めている可能性があります。
この影響はもうすぐ発表されるドラッグストア各社などインバウンドで潤ってきた企業の3Q業績にも反映される可能性があり、要注意です。
国籍地域別にみる訪日外国人費目別旅行消費額
https://twitter.com/chu_sotu/status/1085721131565211648
国籍地域別にみる訪日外国人費目別旅行消費額でみると、中国人の消費行動が他の地域の人々とまったく異なることが見て取れます。
他の地域の人々は飲食費の0.5~1.5倍程度の買い物代ですが、中国人は3倍超を買い物代に回しています。
これは明らかにおかしいとみていいです。
背景に、個人事業者の買い付けや、あり得ないあぶく銭を得た人々の買い漁りがるとみていいです。
規制強化や景気減速で中国人の購買行動が他の地域の人々と同じようになったなら、非常に大きな影響が国内消費市場に及ぶ可能性があります。