『恩赦』は天皇が国民より上に位置することを示すための制度
天皇「即位の礼」にあわせ55万人を恩赦へ
日本国政府は、10月22日の天皇即位の礼にあわせて55万人を恩赦する方針を決めました。
今回の恩赦はこれまでの「即位の礼」より対象が限定的とはいえ、55万人が対象になります。
恩赦の対象は、交通違反などの罰金刑確定者などのほか、選挙違反者の復権などがされます。
とりあえず、恩赦制度は憲法第7条に書かれていますから憲法上はアリです。
しかし、三権分立の精神に反するのは明白であり、今回も反対する声が多数あがっているようです。
(朝日新聞調べでは恩赦反対が54%、共同通信調べでは反対が60.2%、時事通信調べでは反対が54.2%など)
恩赦は、天皇が国民より上なことをマウンティングするための制度
恩赦に関して、質問箱に以下の質問をいただきました。
https://twitter.com/chu_sotu/status/1184070658419908608
「恩赦って何のための制度なんですか?」
という質問です。
いつも質問箱のご利用ありがとうございます。
tweetしたとおり、恩赦制度は
「国民の代表である国会で作られた法律よりも、天皇が上に立つことを示すための制度」
です。
間違いありません。
三権分立を根底から揺るがす重大性が、この恩赦制度にはあります。
しかも、問題は天皇が恩赦制度の存在を望んでいるのかどうかサッパリわからないこと。
天皇は基本的に、日本政府の言いなりにならざるをえない状態です。
天皇の名前で出される恩赦も、内閣が対象を決定して公布するわけです。(日本国憲法第73条7号)
つまり、時の政権が天皇を政治利用する余地を残しています。
これは、非常に危険です。
天皇を利用して、国会を超越したムチャクチャをする余地を残しています。
今のところ、日本にそこまでムチャクチャな僭主は現れていません。
しかし、今後はわからない。
あと数百年先にはどうなるかわかりません。
日本の民族構成だって変化しているでしょうし、韓国や東南アジア(例えばタイやフィリピンなど)で起きているような政治の不安定感が日本でも発生する余地はいくらでもあります。
未来を見据えれば、恩赦制度をいつまでも続けるのは危険だと思います。
以上。