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米国債券安のうしろにあるもの

こんにちは、中卒くんです。

 

先週金曜夜から米国市場が荒れています。

米国債券安によりリスク許容度の低下したリスクパリティファンドの売りなのでは?と一部で解説されていますが、中卒くんの頭では何のことやらサッパリわかりません・・・

 

 

ボラがすごいことなってます。ひさしぶりですね。ワクワクします。

 

 

 

とりあえず、この米国債券安のトレンドがいつから始まったのか、そしてその流れを確定的にしているニュースなり統計なりは何なのでしょうか?

 

 

まず、チャートを確認してみましょう。

 

 

2012年7月と2016年7月に1.4%台をつけたのが最高値ですね。

2012年7月は欧州債務危機の真っただ中です。南欧の債券が売られ、逆にドイツ国債二年物はマイナス金利に突入しました。

2016年7月はBREXITですね。EU離脱派が勝利して、市場の警戒感がピークに達した時期です。

 

もう少し直近のところをみてみましょう。

 

 

 

それまで2.3~2.4%近辺で推移していた長期金利が、2017年12月ころから動き始め、金利上昇スピードが加速しています。これについて市場では

 

トランプ大統領の税制改革法案可決による景気拡大を囃した動き

 

と解説されることが多いように思います。

実際、その要因もあるとは思います。

でもそれだけでしょうか?

 

実はこの期間、米ドルは対主要通貨で軒並み下落しています。

米債はツイストフラット化しています。

本当に景気拡大を囃しているなら、個人的にこれはちょっと不思議に感じます。むしろ、

 

 

米債の需給要因を手掛かりにしているのでは?

 

 

と感じています。

これは、トランプ減税による財政悪化懸念だけでなく、もっとほかの要因・・・先に言ってしまえば、

 

中国などが米国債購入に慎重になってきているのではないか?

 

とみています。

1月10日に

米国債投資に中国当局者が消極姿勢、買い削減や停止を勧告-関係者

 

1月11日に即座に否定するものの

米国債投資の見直し報道、「偽ニュース」の可能性=中国外為管理局

 

1月18日には

中国・日本の11月米国債保有高が減少=対米証券投資統計

 

と、米債購入減少観測を後押しする報道がありました。

 

対ドル人民元のチャートはこちらです。

https://www.bloomberg.com/quote/USDCNH:CUR

 

加速しまくってますね。

 

中国は年末頃から金融引き締めに走っているんです。

SHIBOR翌日物はガンガン上がってます。

日付 翌日 1週間 2週間 1カ月 3カ月 6カ月 9カ月 1年

16年平均 2.0731 2.3659 2.6813 2.8291 2.9122 2.9790 3.0226 3.1005

2月5日現在 2.5305 2.7758 3.8720 4.1070 4.7258 4.7323 4.7302 4.7446

 

これには、国内のゾンビ企業を締め上げるという政策的意味だけでなく、国外への資金逃避をやめさせる効果も出ているのではないかと、個人的にはみています。(定量化はできません。中卒ですからそこまでようきゅうしないでくdさい・・・)

 

 

ちなみに、ちょっと古めの記事ですが、こんなものもあります。

高めの利回りで外国人呼び込む中国本土債-欧州や中東でも関心高まる

中国国内の債券市場を育成していくようです。

 

中国政府は、本格的に人民元の国際化を推し進めたいのでしょう。

米国の一存で貸し付けたカネの価値が激減してしまう状況にはムカついているのだと思います。カネの貸し借りはいつだって、借りた者の方が偉そうにするもんです・・・

 

 

とりあえず、米国債はここもと大きく変動しましたから、そろそろ小休止が入るとは思います。でも、以上のような流れがありますから、長期的に見た場合にはまったく食指が動きません。

それよりも中国です。中国人民元については長期的に強気でみています。中国人民元建ての利益が安定して出ている公益企業のなかにも、バリュエーション面、成長力の面からとてもおいしいものが多いと思います。いずれそういった個別銘柄についても書いていこうと思います。

 

今回はこれまで。

 

 

 

by中卒くん