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米国REITの株価推移をざっとみてみよう~2019年4月21日版

米国REITの株価推移をざっとみてみよう~2019年4月21日版

 

 

今回は、米国REITの株価推移をざっとみていきます。

ここもと大幅に米国株は上昇していますが、REITの動きは全体的に鈍いものとなっています。

このひとつの背景として、REITは基本的に利回り重視の投資商品であり、景気回復期待では買われにくい性質がある、という面もあります。

しかし、どうもそういう単純な話だけでは説明がつかない動きにもみえます。

そこらへんを今回は語っていきたいと思います。

 

なお、ここで取り上げているのはすべての銘柄ではなく、主だったものとなっております。

また、これらデータはFinvizのサイトからの引用となります。

とりあえず、みていきましょう。

 

 

 

米国REIT~ホテル

ホテルREITは非常にパフォーマンスが悪いことがわかります。

 

 

 

米国REIT~オフィス

オフィスREITは昨年末の大幅低下局面から上昇してきましたが、どうも直近でクィッと下げている銘柄が散見されます。

 

 

 

米国REIT~ヘルスケア・病院

ヘルスケア・病院系のREITです。

ここもと、ヘルスケア株全般が大きく売られています。

この背景に国民皆保険(メディケア・フォー・オール)の議論などがあると思われます。

とりあえず、非常に弱い動きになっています。

 

 

 

米国REIT~複合

複合型REITの動きです。

銘柄ごとにまちまちで何とも解説しにくい動きになっています。

 

 

 

 

米国REIT~住宅

住宅REITです。

こちらも直近でクイッと下げている銘柄が多いのがやや気がかりです。

 

 

 

 

米国REIT~小売

モールなどを所有する小売系REITです。

銘柄によりまちまちではありますが、かなり弱い動きのものも散見されます。

オンライン販売が普及するにつれ、これら銘柄の弱さが際立っています。

 

米国REIT~工業

工業系REITです。

こちらも直近で下げているものがあります。

 

なお、参考として米10年債利回りの推移も載せておきます。

 

REITは利回り重視で買われる場合もあるため、金利の推移と逆相関になりやすいこともあるのですが、ここもとの動きはそういった内容では説明できないように思われます。

とりあえず、全体相場にたいしてREITの戻りは総じて弱く、むしろ下落している銘柄すら散見されるありさまです。

一言で言ってしまえば、REITにカネが回ってきていない。

FRBは金融緩和姿勢を継続するとしましたが、本来であれば金融緩和を喜ぶはずの不動産関連に弱い動きが出ています。

 

この背景に、何があるのか。

質問箱にそういった質問をいただきましたが

 

個人的には、この背景に

「長期的に見たら金利は上昇傾向になるのではないか」

という恐れが出てきているのではないか、という気がしています。

つまり、「インフレなんて気にしなくていい」という論調が高まれば高まるほど、貨幣価値に対しての信頼が揺らぎ、長期的に見た場合のインフレ懸念が出てくるのではないかということ。

 

たしかに、今はまったくインフレを懸念する声は出ていません。

各種統計も非常に暗く、賃金の上昇も抑えられており、雇用も足元で弱含む兆しがみえている。

けっしてインフレを懸念するような状況ではありません。

しかし、そんな時だからこそ、ディスインフレのピークとみるべきなのかも・・・とも思います。

 

株価は常に先んじて動きます。

これらの動きには、十分に注目しておいていいんじゃないかと思います。

以上です。