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アルミ電解コンデンサ大手ニチコンの業績をみてみよう

急速充電器、家庭用蓄電システム、無線充電器など材料豊富なニチコンの業績をみてみよう

 

今回はアルミ電解コンデンサ大手で、長年の価格カルテルがバレたことで米欧当局から多額の制裁金を科されたニチコンの業績をみていきます。

とりあえず、ニチコンの会社紹介からはじめます。


ニチコンはアルミ電解コンデンサ大手

ニチコンはアルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサなどの大手です。

これらコンデンサは自動車や家電、情報機器など多様な製品に利用されています。

 

 

ニチコンは長年の価格カルテルがバレて巨額制裁金を科されました

ニチコンは長年、価格カルテルを結んでいたそうです。

この件で、米国競争法、欧州競争法に違反したとのことで、多額の罰金を科されてしまいました。

電解コンデンサ事業に関する米国連邦地方裁判所の判決について

コンデンサの取引に関する欧州委員会の決定について

電解コンデンサ事業に関する米国司法省との合意について

 

ニチコンは子会社の日本興産を巡り、故平井嘉一郎氏の妻が訴訟中

ニチコン子会社を創業者妻が提訴 京都地裁 京都新聞

ナニコレヒドイwww いや、このニュースぜんぜん知らなかったんですが、ブログ記事書くにあたってちょろちょろ調べてたらこんな記事でてきたんですけどwwこれひどない?

ニチコン創業者故平井嘉一郎氏の妻がニチコン子会社日本興産を相手取り、株主総会での決議無効を求める訴えを起こしたとのこと。原告の持ち株4000株を単位未満株にするような全部取得条項付き種類株式(5000株→1株)を定款変更で導入したのは株主の地位を不当に奪う目的で導入されており無効との主張、なのかな。

これ、ニチコン経営陣も絡んでいるんでしょうか?コンプライアンス上どうなの?

 

 

ニチコンは急速充電器、家庭用蓄電池、ワイヤレス充電システムなど材料豊富

 

会社側では、これらを、NECST(Nichicon Energy Control System Technology)と呼んで育てていくそうです。とりあえず一つずつ見ていきましょう。

1.ニチコンは、家庭用蓄電池の累積生産台数が世界No.1だそうです。会社HP

同社は太陽光で発電した電気を貯めておくハイブリッド蓄電システムや、電気自動車EVとの充放電ができるトライブリッド蓄電システムなど、さまざまなタイプの家庭用蓄電システムを製造していいます

 

 

2.ニチコンは、電気自動車(EV)用急速充電器も作っています。

急速充電機はEV(電気自動車)普及のために必用なものですが、それもニチコンは作っているそうです。会社HP 主な納入事例

 

 

3.ニチコンはクアルコムと組んでワイヤレス充電システムを市販化していくそうです。

クアルコム ニチコンと連携しワイヤレス充電システムの市販化を計画

同社は、クアルコムと組んでワイヤレスで充電するシステムを市販する方向で計画しているそうです。いちいち端子を接触させる必要がないなら家庭でも充電しやすいですし、駐車場にとめておくだけで充電できる・・・なんてことにもなり便利ですね。

 

とりあえず、以上で会社紹介はおわり。

なるほど、いろいろと香ばしい会社だということはわかりました。

決算もみていきましょう。


ここからは、先日発表された2019年3月期1Q決算短信をみながら、ニチコンの業績をみていきます。

(なお、この記事を書いているのは2018年8月6日深夜4時くらいです。ここに書かれている情報は同時点までに入手可能な情報のみに基づいて書かれています。投資に当たってはご自分で最新の情報を入手するようお願いいたします。)

とりあえず、以下の決算短信資料をごらんください。

ニチコンの2019年3月期第1四半期決算は、売上高7.1%増、営業利益23.0%減、経常利益12.3%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は黒字転換、EPS16.56円、自己資本比率60.8%、一株当たり純資産1345.23円

 

ちなみにこの会社、現金および現金同等物の四半期末残高が22960百万円もあります。あきらか平常時の営業キャッシュフローに比べて過大です。なんとなく、香ばしいですね。

なお、なぜ営業利益が減益になったのかというと、キャッシュフロー計算書をみると何となくわかるかなと思います。減価償却費が四半期ベースで3億0800万円増えてるんですね。実質的に、今1Q決算は設備投資の償却のせいで減益だった、とみれば良いのだと思います。

ここらへん、親切な会社なら滝グラフを描いたり、そこまでしないにしてもちゃんと言葉で説明するものだと思うのですが、どうもそういった解説がこの会社の短信からはみえません。不親切・・・

 

ニチコンの所在地別業績は以下のようになっています。

日本市場とアジア市場の二本足ですね。利益ベースでみるとアジアのみでしょうか。欧州も回復してきている?

 

 

こちらはニチコンの製品区分別販売実績です。

電子機器用(コンデンサなど部品)が圧倒的な稼ぎ頭であることがわかります。

また、電力・機器用及び応用機器も順調に育ってきています。伸び率としてはこちらの方がいいくらい。

 

とりあえず、ニチコン(6996)の株価チャートもみてみましょう。

 

んー・・・チャート的にはもうしばらく揉みそうかなぁという感じはしますね。

動いた方につくしかないですね。

 

とりあえず、今回はここまで。

なお、上記はあくまでも中卒くん個人の見解であり、特定の投資スタンスを勧めるものではありません。投資に当たってはご自分の判断、自己責任でするようおねがいいたいます。