中国国家統計局発表の2018年10月の製造業PMI、非製造業PMI
中国国家統計局が2018年10月の製造業PMI、非製造業PMI、総合PMIを発表しました。
前回はこちらです。
中国国家統計局 製造業PMI
中国の10月製造業PMIは大幅に低下。
中国製造業PMIは前月に引き続き、ここ数年の最低水準を更新(春節など季節要因を除く)
あきらかに減速してきており、米中貿易戦争の影響が色濃くでてきているようにみえます。
要因をみてみましょう。
項目の説明をします。左からPMI、生産、新規受注、原材料在庫、雇用、サプライヤー納期、新規輸出受注、輸入、購買数量、購買価格、製品出荷価格、完成品在庫、受注残、期待指数
新規輸出受注と輸入がおちこみ。
国内の受注も鈍化。
受注残高が極めて低水準、44.3という数字はこの一年で最低レベル。
雇用にも影響が出てきているのがみえます。
なお、新規輸出受注は駆け込みのものでかさ上げされてきましたが、それが剥げつつあります。
今後一段と冷え込むことがみえています。
非製造業PMIもみてみます。
製造業の減速が非製造業PMIにも影響してきているのがみえます。
非製造業PMIの53.9という数字はここ一年で最低水準。
こちらが非製造業PMIの内訳になります。
左から事業活動、新規受注、購買コスト(投入価格)、サービス販売単価、雇用、期待指数、
新規事業数、受注残、棚卸資産、納期
※下の段は解釈が間違っているかもです。
10月の中国非製造業PMIをみると、
新規受注が落ち込み
受注残も落ち込み
雇用も落ち込み
新規事業も低下していることがわかります。
かなり悪化しているといえます。
上記の製造業PMI、非製造業PMIの低下により、総合PMIも大幅に下落しています。
中国政府は需要追加によって製造業を下支えしようとしていますが、その効果は今のところみえていません。
なお、前回も書きましたが、対中国貿易比率の高い国に影響が大きく出てくる可能性があります。
対中国貿易比率が高い国は、オーストラリア、チリ、ニュージーランド、ブラジル、インドネシア、マレーシア、ロシア、南アフリカ、メキシコ。
通貨問題に発展する可能性もあります。
気をつけてみていくべきと思います。
以上。