中国鉱工業生産 2018年4月
いつものように、中国国家統計局のサイトからデータを引っ張ってきております。
それではみていきましょう。
3月の6.0%上昇から、7.0%上昇に回復
鵜呑みにしてはいけません。粉飾も入っています。間違いなく。
とりあえず個別をみていきましょう。
左のデータが4月単月、右のデータが1-4月累計での前年比比較です。
とりあえず4月単独の方をみていきます。
環境規制強化期間を過ぎたはずですが、鉱業セクターは前年同期比マイナスです。一方で製造業は若干回復しました。電力・水など公的サービスは8.8%に減速。
企業タイプごとにみていくと、集体企業(図には集合企業)と書かれているところがマイナス6.4%と大幅に落ち込んでいます。
これは、中国の地方農村などによくある集団所有、集体運営の企業です。(郷鎮、村民小組、行政村など)
これが大幅にマイナスになっているということは、何か極端なことが中国で起きている可能性を予感させます。
産業別付加価値生産についてみていくと、
加速は繊維、化学原料、ゴム・プラスチック、鉄金属精錬及び圧延加工業界、非鉄金属精錬及び圧延加工業界、金属製品、一般機器製造
減速は、農業および食品加工、食品製造、医薬品製造、非金属鉱物製品、コンピュータ・通信、電気・熱生産および供給
全体的にみると、環境規制強化で生産を我慢していた産業が活発に生産する一方で、それ以外は巡航的に減速傾向のようにみえます。たしかにグラフは上向きにみえますが、全体的にみると弱いのではないか、という判断をおいらはしています。
なお、EV、電気自動車など新エネルギー車は前年同月比82.2%と依然高い伸び
再生可能エネルギーも、風力が22.6%、太陽光が26.4%と依然として高い伸び
産業用ロボットは35.4%増と、こちらも高い伸び
中国の製造業はかなり環境意識高いものに移っています。
日本はこういった産業への傾斜が起きていません。
じきに負けますよ、ほんと。
なお、輸出納品額は前年比4.2%まで減速。
内需の減速傾向は別の統計でみえてますが、外需も減速してきてます。
以上、数字などが間違っている箇所あるかもしれませんので、投資に利用される場合には元データの確認をお願いいたします。