加計学園問題で疑惑を受けた元首相秘書官『柳瀬唯夫』、NTT関連子会社の取締役ポストに

加計学園問題で疑惑を受けた元首相秘書官『柳瀬唯夫』氏、NTT関連子会社の取締役ポストに

 

加計学園疑惑の『柳瀬唯夫』氏、NTT関連子会社の取締役ポストに就任

学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、学園関係者との密接な関係を指摘された『柳瀬唯夫』氏がNTTの海外事業を統括する中間持ち株会社の取締役に就任したと各種メディアが報じています。

 

 

『柳瀬唯夫』氏と加計学園の獣医学部新設問題とは?

『柳瀬唯夫』氏は首相秘書官だった2015年4月に、首相官邸で学校法人「加計学園」の関係者、今治市職員、愛媛県職員と面会。

このときに「本件(加計学園の獣医学部新設)は首相案件」「死ぬほど実現したいという意識を持つこと」などと『柳瀬唯夫』氏は発言したと愛媛県職員がメモしており、この点が問題視されて国会に参考人招致されました。

 

 

『柳瀬唯夫』氏側の弁明は?

この点に関し『柳瀬唯夫』氏は答弁をのらりくらり。

当初17年7月の国会答弁において

「今治市や愛媛県の職員と会っていたのではないか?」

と指摘にされた件については

柳瀬唯夫「お会いした記憶がございません」

と否定と言えるか言えないかよくわからない答弁。

その後、加計学園関係者たちと同席して愛媛県職員や今治市職員などとも会っていたことが揺るぎのない事実として提示されると

「(手元にいただいたはずの)名刺がない」

と発言を訂正するも、頑なに会ったこと自体を認めようとせず、さらには

「首相案件は、私の発言として違和感がある」

と発言。

首相案件と言ったか言わないかについても、「言わなかった」とは言わず、いわば嘘とも真ともわからない、玉虫色の状態で答弁しました。

そんなふうに、安倍首相を庇い切った優秀な秘書官が、『柳瀬唯夫』氏です。すばらしいですね?

 

『柳瀬唯夫』氏は経済産業省出身、『原子力立国計画』『原子力ルネッサンス構想』を立案した原発推進派

『柳瀬唯夫』氏は経済産業省出身の官僚です。

原発の推進派として知られ、2006年8月、当時資源エネルギー庁原子力政策課長だった時代に『原子力立国計画』という、日本のその後の原子力政策の中長期的目標となる指針の立案を主導。

その功あって翌年7月には経済産業相政策局企業行動課長に抜擢。

2008年には麻生内閣の首相秘書官、2012年にも第二次安倍内閣で首相秘書官を務めるなど自民党政権とも密接な、非常に優秀な方だそうです。

原子力への知見はとても深いといわれており、『柳瀬唯夫』氏が立案した「原子力立国計画」に基づき自民党政権は以下のような政策を推進しました

 

  • 日本のエネルギーミックスの中心は将来的に原発にすること・・・福島第一メルトダウン事故以後は停滞
  • 東芝や日立、三菱重工などに海外への原発輸出をさせること・・・全ての案件が頓挫して大赤字を出しました。東芝は倒産の危機に。
  • 原発輸出を外交的な道具に使うこと・・・残念ながら、東芝、日立、三菱重工がちゃんと輸出をしないので、外交に使えませんでした。
  • 風力発電や太陽光発電を高コストと断じ、低コストの原子力中心にすべきとの政策・・・風力、太陽光のコストは劇的に低下。原発はフクイチ後に安全確保のコスト増大で採算にあわず

ほかにも核燃サイクルなどについても『柳瀬唯夫』氏は優れた知見をみせてくれていますが、誰が悪いのかわかりませんが、未だに核燃サイクルは実現していません。

 

 

『柳瀬唯夫』氏は東芝のウェスチングハウス買収を後押しした人物

『柳瀬唯夫』氏は東芝による米原発建設メーカー、ウェスチングハウスの買収を猛烈に後押しした人物だといわれています。(ポストセブン2019年1月11日)

ご存知の通り、そのウェスチングハウスは粉飾塗れの赤字続き。

買収した東芝もろとも倒産の危機に陥りました。

そのきっかけを作った『柳瀬唯夫』氏は、なかなかにやり手だと思います。

さすが大物官僚ですね。

 

 

『柳瀬唯夫』氏は経産審議官退任後、東芝やシャープ、NTT関連企業に再就職(天下り?)

『柳瀬唯夫』氏は経済産業省審議官を2018年7月に退官。

上記のとおり非常に優秀な官僚様ですから、企業からも引く手あまたです。

貧乏神扱いするような論調も一部にはあったようですが、そんなことはおかまいなしに、シャープ、東芝、NTT関連企業に再就職を果たします。

子会社の取締役であって、本体の取締役ではないので株主総会で図る必要もありません。

これで『柳瀬唯夫』氏の老後の生活も安泰です。

素晴らしい。

 

かくも立派な経産官僚らしい経産官僚ルートを辿った『柳瀬唯夫』氏。

これぞ日本、これぞ経済産業省。

これぞ日本企業という感じです。

いろいろ安心しました。

この国はいつまでたっても変わらないようです。

以上。