フランスが駐イタリア大使を召還~黄色いベスト運動をディマイオ副首相が礼賛したのがキッカケだが・・・
フランスが駐イタリア大使を召還へ~直接の原因は黄色いベスト運動へのディマイオ副首相の礼賛だが・・・
フランス外務省は度重なるイタリア政府閣僚からの干渉に抗議し、駐イタリア大使を召還すると発表しました。
大使召還にいたった具体的な内容については言及がありませんが、2月5日にイタリアのディマイオ副首相がパリ近郊で「黄色いベスト運動」の指導者のひとりと会談を持っており、このことが影響したとみる向きが多いようです。
France condemns Italy’s meeting with gilets jaunes leader
ディマイオ副首相はこの会談ののち、黄色いベスト運動の指導者を礼賛するような発言をしていたとされ、マクロン政権を批判することでイタリア国内の政治基盤を強化しようという動きがあるのではないか、とみられています。
ディマイオ副首相は先月にもフランスのアフリカ政策を批判するコメントを発表
イタリアのディマイオ副首相ですが、先月にもフランスを批判するコメントを出しています。
いわく、「フランスのアフリカ政策が貧困を生み出した」と。
Italy’s Di Maio repeats attack on French policies in Africa
フランスは14のアフリカ諸国の通貨と固定為替レートでペッグさせてきましたが、それが統一通貨ユーロ政策と相まって、アフリカに貧困を植え付けているというわけです。
フランスがいまだに多くのアフリカ諸国を反植民地、家来のように扱っており、これが問題だと。
欧州連合は植民地問題に取り組むべきだと言いました。
イタリアのディマイオ副首相の歴史観は正論ではないか・・・
個人的に、ディマイオ副首相の歴史観は正しいと思います。
フランスとベルギーがアフリカ大陸でやらかしたことって、フランスとベルギー以外の国にとっては世界史で習う周知の事実だと思います。
でも、フランス人にとってはこういうのは忘れたい記憶なわけですね。
日本の慰安婦問題とか非難しながら、自分達が過去にやってきたことを批判されると大使を呼び出して抗議するとか、真面目にダブスタだと思いますが。。。
とりあえず、欧州議会選を前にガツガツとやりあう動きが今後広がります。
不協和音も増えて、欧州は足並みの乱れを露呈するでしょう。
それが経済に波及するかしないか、とりあえず、注意が必要です。
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