むかしの話をしてみよう

むかしの話をしてみよう

 

 

以前質問箱に戴いたまま後回しにしてしまっていた内容について書きます。

むかし話です。

 

 

ええと、どこから書けばいいのかわかりませんし、あまり細かく書くとバレるので嫌なんで、適当にボカしながら書きます。

 

自分は未成年の頃から証券会社の店頭のQUICK端末触って売買してました。

今でもそうだと思うんですが、未成年者の口座開設には親権者の同意が必要でして・・・

 

 

とりあえず自分の母は「中学出たら自由にしていい」という価値観の人ですし、

自分も株の売買する以前に、それなりに別のことで稼いでましたので、信用してもらえていると思ってはいました。

 

とりあえず、必要な書類にはハンコを押してくれるのはわかっていました。

ただ、できれば不安に思わないでもらいたい、と思っていました。

それでひたすら逡巡したのを覚えています。

 

結局、どうやって稼ぐのか緻密にプレゼンして、

この手法で稼ぐつもりだからハンコ押してくれ

みたいな感じでお願いしたのを覚えています。

 

母は予想通り、すんなりハンコを押してくれました。

ただ、自分的にはかなり立派なプレゼンをしたつもりで、納得してもらえていたつもりなんですが、

あとあとになって話を聞いたら、かなり不安だったとのことでした。

 

 

とりあえず、書類の準備なんかが一通り終わって、いよいよ取引開始です。

自分の行っていた証券会社にはQUICK端末が何台かありました。

5だったか4だったか?

新しい端末と古い端末がありました。

 

ただ、そのすべてがほぼ毎日ジジイに占拠されてました。

地元の地主みたいな人達です。

たまにジジイも来ない日があって、そういう日はフルに使えるのですが、そうでない日は

「ちょっとみせてください」みたいに下手に出て貸してもらうような感じでした。

でもそんなふうに尋ねながらやるのもダルいんで、自分は株価ボードを眺めてやるようにしていました。

 

 

 

自分の行っていた証券会社には、大きな株価ボードがルーム奥に並んでいたんです。

そして、それをみるためにオペラグラスが置いてありました。

自分は、それを利用してタイミングをはかり、気になるときだけクイックで板をみせてもらう、みたいな使い方をしていました。

 

おかげさまで、そんな不自由な環境でやってましたので、あまり板をみなくても、なんとなく今の板の状態が見えるような気がしてきました。

 

 

 

自分が記憶にあるジジイは主に二人です。

一人はちょくちょくQUICK端末を貸してくれた爺さん。

この人の扱う銘柄はソフトバンクとかトヨタとかデカい銘柄ばかりでした。

有名どころばかり。

寡黙な人で、ほとんど無駄な言葉を発しない人でした。

 

 

 

もう一人のじいさんは、やたら社交的な人でした。

初心者の自分にもいろいろ優しくしてくれて、わざわざプリントとか作ってきてくれました。

その爺さんがお勧めする銘柄リスト、みたいなプリントです。

確かによく当たる爺さんでした。

扱っている銘柄はピラー工、ラサ工、別子とかそういう銘柄ばかり

とりあえず、昔話はおもしろいのですが、相場のザラ場中にも話しかけてくるのがダルかった。。。

 

 

他にも、近くの大学の株式サークルか何かの奴らが端末を叩いていることもありました。

自分と同年代でしたので、ちょっと興味があって端末内の保存リストをみてみたのですが、扱っている銘柄は京セラとかロームとか、当時の人気ハイテク銘柄でした。

 

 

ちなみに、当時は紙に注文銘柄と株数と株価を書いて担当に渡して、それを担当が入力して発注・・・という流れでやっていました。

この作業がはっきり言ってダルかった。

相場が活況になると他の人達もガンガン注文するので手が回らなくなる。

そういう時代でした。

 

かといってネット証券は、リアルタイム株価の表示がやたら遅かったんです。

UIもクソッタレでした。

株価更新は自動ではなく、更新ボタンを押さなくては駄目でした。

サイトも重たくて、2000年ちょっと前くらいのときですが、数十秒、下手したら数分株価が表示されなくなることもザラでした。

 

あの頃はほんと、苦行のような毎日でした。

株価が表示されない間の値動きは、頭でイメージしなくてはなりません。

とりあえず、インターネット利用の株価サイトは、QUICK端末とは雲泥の使い勝手でした。

 

マケスピが出たときには、本当に感動したのを覚えています。

マケスピの登場で、自分は山種通いをやめました。

たぶん同じような人たちも多いはず。

しばらくぶりに山種証券に行ったとき、昔いたはずの爺さんたちの何人かはいなくなっていました。

そのなかには、おせっかい爺さんと、寡黙な爺さんも含まれます。

 

彼らは死んだのかもしれないし、もしかしたらマケスピに移行したのかもしれない。

もう80近いはずのじいさんたちです。

 

とりあえず、マケスピに流れた可能性を意識しつつ、もしそうなら爺さんも侮れないな、と思った次第です。

以上です。

こんな感じで良いでしょうか。