三井松島HD傘下の日本ストロー、紙製ストローを年1000万本生産へ~シェア4割を狙う
三井松島HD傘下の日本ストロー、紙製ストローを熊本工場で生産へ
三井松島HD傘下で国内ストロー最大手の日本ストローが、紙製ストローを2019年秋に商品化するとのことです。
まずは熊本工場で1000万本を生産するとのこと。
日本ストローは国内の紙製ストロー市場を2500万本と見込んでおり、この4割にあたる量を確保するとのことです。
近年、海洋へのプラスチックの流入によるマイクロプラスチック汚染が国際的に問題視されてきており、こうした環境意識の高まりを背景に紙ストローへの需要が膨らんできています。
三井松島は国内ストロー産業最大手として、この流れに乗ろうということのようです。
紙製ストローの生産のための生産ラインには5000万円かかる~日本ストロー社長談
2019年6月26日付日経新聞九州地方経済面によると、稲葉敬次社長の言葉として、
「紙製ストローの生産ラインを一つ作るためには5000万円かかる」
との内容のことがかかれていました。
1ラインで年間何本作れるのかはよくわかりませんが、
とりあえず年間1000万本の生産が1ラインで作れるとして計算してみても、
5年で償却するとしてみて、一本当たり1円の設備コストがかかるということになります。
ストロー一本の値段からすると、この1円という値段はかなり高い。
一般的なストレートストローは1本で1円程度です。(業務用ならもっと安いかも)
設備だけで1円分かかっていたら、ストローの価格はたぶん既存製品の数倍になるはずです。
日本ストローの紙ストローの値段は3~4円
おなじく2019年6月26日の日経新聞九州地方経済面によると、今回日本ストローが開発している紙ストローの値段は一本3~4円程度になるとのことです。
設備で1円、材料費や労務費などもかかる。
その状況で3円で販売するというのはかなりチャレンジングな数字のように思えます。
あまり儲からなそう・・・
紙ストローの生産は年1000万本、対して日本ストローの全生産量は年間60億本
なお、日本ストローの全ストロー生産量は年間60億本だそうです。
このうち紙ストローはたったの1000万本
非常に少ない。
とりあえず、この報道を受けて三井松島HDの株価は上昇しましたが、業績への影響はあまりないのではないかと思います。
株価も、朝方大きく上昇したのちは伸び悩む展開。
市場は材料を冷静に見ているようです。
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