江崎グリコ、乳児用液体ミルクを来春発売~乳児用液体ミルクのメリット・デメリットは?

江崎グリコが来春発売する乳児用液体ミルク~そのメリット・デメリットは?

 

江崎グリコ、2019年春の乳児用液体ミルク発売をめざし国に申請準備へ

 

江崎グリコが乳児用液体ミルクの販売に乗り出すとのことです。

乳児用液体ミルクは長らく国内の品質基準が未整備だったことから販売されてきませんでしたが、近年、災害支援の現場で援助物資として使用されはじめたことで国内の認知度も向上。

江崎グリコによるユーザーアンケートでも50%の保護者が「利用してみたい」と答えたとのことで、今回の販売申請に繋がったとのことです。

 

グリコ、液体ミルク来春販売へ 共同通信

 

 

 

乳児用液体ミルクとは?

乳児用液体ミルクとは、文字通り、乳児用の液体ミルクです。

乳幼児用のミルクは、国内では一般的に粉ミルクの形で販売されています。

乳幼児用粉ミルクをお湯で溶かして、哺乳瓶で与える方法になりますが、乳児用液体ミルクではそのまま与えればいいので、便利であることが利点となります。

 

 

乳児用液体ミルクのメリットは?

乳児用液体ミルクの利点としては、

  • 粉ミルクと違ってお湯で溶かす必要がないので、お湯を沸かす時間を短縮できる。
  • お湯で溶かすわけでないので、お湯を冷ます時間も短縮できる。
  • 災害時など、お湯を用意できない環境でも赤ちゃんに安全なミルクを与えられる
  • 開封後、数日から数週間かけてあたえる粉ミルクと異なり、あけてすぐに飲ませる乳児用液体ミルクは衛生面でも優れている。

といった利点があります。

ひとつひとつポイントをみていきましょう。

 

乳児用液体ミルクはすぐに授乳できる

とくに、開封後すぐに授乳できるのは乳児用液体ミルクの最大のメリットだと思います。

育児をしている方ならわかると思いますが、小さい赤ちゃんはミルクを欲しがると我慢ができません。

ギャーギャー泣きわめきます・・・そうならないように先回りしてミルクを作ったりしますが、そういうときに限って飲んでくれなかったりします。

そういう手間やストレスから解放されるという点で、乳児用液体ミルクは非常に魅力的な商品だと思われます。

 

乳児用液体ミルクは衛生的

また、乳児用液体ミルクは粉ミルクと異なり、開封後すぐに与えることが前提になっているのも衛生的で好ましい点です。

粉ミルクは細菌感染の問題から、70度以上のお湯で溶かさないといけないわけですが、その必要がありません。

なお、人工乳首や哺乳瓶などの消毒が必要なことは言うまでもありません。

 

 

 

乳児用液体ミルクは災害時にオススメ

以上の点から、乳児用液体ミルクは、お湯を調達しにくい災害時に非常に重宝するといわれています。

人工乳首や哺乳瓶などは流水と薬剤漬け置きで消毒できますが、粉ミルクの衛生管理だけはお湯がどうしても必要です。

災害時にはお湯は手に入れにくいですから、どうしても母乳以外、赤ちゃんの栄養摂取がしにくくなります。

これを解決するのが乳児用液体ミルクというわけです。

実際、日本でも震災や豪雨災害などのたびに乳児用液体ミルクが支援物資として送られてきましたが(※1)、利用者からの評判も非常によく、これが口コミで広がったことが、今回の江崎グリコによる乳児用液体ミルクに繋がったとのことです。

※1 最近では、熊本地震のさいにフィンランド政府から乳児用液体ミルクが災害支援品としておくられたことが記憶に新しいです。これを受け日本の自治体のなかには備蓄をしているところも多く出てきました。

 

 

 

乳児用液体ミルクはなぜ国内で普及してこなかった?

乳児用液体ミルクがなぜ国内で普及してこなかったのか?

これは単純に厚生労働省のほうで規格が作られてこなかったからだと言われています。

粉ミルクの規格はあるものの、乳児用液体ミルクの規格がなかったことから、国内では製造販売ができなかったとのこと。

そのため、どうしても必要な人たちは海外から高い送料と割高な価格で輸入していたのが実情です。

 

 

乳児用液体ミルクのデメリットは?~割高感

乳児用液体ミルクの最大のデメリットは、その価格だと思われます。

ネットで調べたところ、海外からの直輸入ですと、90ml x4本で3000円とのこと。

恐ろしく高い・・・一日1万円以上かかることになりますね。

現状ではこのようなボッタクリ価格が横行しているようですが、国内で製造販売されるようになっていけば、価格はもっと安くなると思われます。

だいたい粉ミルク一回分の2~3倍程度におさまるのではないか?と言われています。

 

 

 

乳児用液体ミルクのデメリット~品質安定性

もうひとつ、乳児用液体ミルクのデメリットとしてあげられるのが、品質安定性の問題です。

ものにもよりますが、だいたい半年~一年程度は衛生上は問題がないとのことです。

ただ、半年以上たってくると、茶色くなってきたり、沈殿物などもたまってくるのだとか。

飲ませるときにはしっかり振ってから与えることが必要になるということです。

 

 

 

乳児用液体ミルクに望まれること

個人的な希望なのですが、乳児用液体ミルクに牛乳アレルギー対応のものもあるといいな、と思います。

自分の子供が牛乳アレルギーなので、震災時のことを考えるとなおさらそう思います。

現在はエムエーミーという牛乳アレルギー対応の粉ミルクを使用していますが、震災時にお湯が使えないとしたらどうしたらいいだろうか?と感じます。

 

 

江崎グリコの乳児用液体ミルクは来春からの販売か?

とりあえず、今回の江崎グリコの乳児用液体ミルクですが、認可手続きなどがスムーズにいけば来春から店頭に並ぶもようです。

パッケージの形からすると、一回ずつ哺乳瓶に移して使用するタイプのものになるようです。

(海外では、人工乳首を被せるだけですぐに与えられるタイプの乳児用液体ミルクも売られているとのことですが、江崎グリコがそういったものを売るかどうかはまだわかりません)

災害時の備蓄としての需要が多いと思われますので、かなり品薄になりそうな気がします。

なんにせよ、こういった商品が普及することで子育てがよりしやすくなればいいな、と思います。

以上です。