若潮ハイツマンションを建て替えへ
千葉県検見川の若潮ハイツマンションが建て替えへ
千葉県検見川の築45年の団地、若潮ハイツマンションが建て替えされます。
この事業が上手くいくかどうかは、今後の住宅政策の動向にも影響してきそうに思います。
とりあえず、今回はこの若潮ハイツマンションについてみていきます。
若潮ハイツマンションは現在総戸数500戸。建て替え後は1009戸へ
若潮ハイツマンションは現在の総戸数が500戸です。
このうち投資目的などで保有せず、居住していた人は300戸超程度だった模様です。
これが建て替え後は1009戸になるとのこと。
大規模なマンション群に変化します。
若潮ハイツマンションは1973年の若潮国体の選手村として整備
若潮ハイツマンションは1973年の若潮国体の選手村として整備された団地だそうです。
いま臨海部にはバリアフリー設備を導入したオリンピック選手村団地が整備されていますが、それと同様に、若潮ハイツマンションも当時としては最新鋭の設備を導入して作られたマンションだったようです。
若潮ハイツマンションは築45年、旧耐震基準の老朽化マンション
若潮ハイツマンションは今年で築45年となります。
一般的に築年数35年もたってくると老朽化マンションと扱われるそうですので、かなり古い部類に入ります。
また、当然のことながら旧耐震基準となっており、危険性が指摘されてきました。
若潮ハイツマンションにはエレベーターがない~坪20万円台だったことも
若潮ハイツマンションにはエレベーターがありません。
5階建てなのにエレベーターがない。
というわけで、一番不便な5階は坪20万円台前半で売買されていたこともありました。
自分は実は再開発期待&外国人向け貸し出し用途でこのあたりのマンションを買おうかと思っていたことがあったのですが(結局やめましたが)、8年くらい前でしょうか、確かに22万円とかそのくらいだったように記憶しています。
若潮ハイツマンションだけじゃない。築40年以上の老朽化マンションは日本中に63万戸
国土交通省によると、日本中には築40年を超える老朽化マンションが63万戸あるとのこと。
これらは耐震性にも劣り、居住性も悪いため、建て替えの必要が叫ばれていますが、なかなか建て替えが進みません。
若潮ハイツマンションは容積率に余裕がある。
若潮ハイツマンションは、昔のマンションらしく容積率が非常に贅沢に利用されています。
容積率の半分程度までしか使われておらず、これが今回の建て替えのキモになっています。
今回の建て替えは、容積率をフルに使って約二倍の住居を作るというもの。
新たに増えた分はデベロッパーが分譲して、その稼ぎで負担少なく既存住民は生活できるという仕組みです。
(実際にどの程度の負担なのかは報道ベースで出ていないのでよくわかりません。負担ゼロなはずはないと思うのですが。)
若潮ハイツマンションは京葉線の検見川駅徒歩10分
若潮ハイツマンションは今時流行りの駅近マンションではありません。
京葉線の検見川駅から徒歩10分かかります。
ブランド価値としても高いわけではない。
しかし、開発用地は広々としており、デベロップする余地があります。
さすがに容積率半分しか使っていないマンションとなると珍しいですが、同様の老朽化マンション事例は他にも存在します。
今後を占ううえで、この若潮ハイツマンションの建て替え事業は非常に重要な意味を持つと思われます。
若潮ハイツマンションの建て替え事業者は、野村不動産、コスモスイニシア、長谷工の三社
若潮ハイツマンションの建て替え事業は、野村不動産とコスモスイニシア、長谷工が担当するということです。
この三社がどのように利益を上げていくのかには注目しています。
もしここが上手く開発できたなら、近隣の団地なども同様に開発が進むはず。
一部には外国人が多数住み着いてスラム化しつつあるマンションもありますので、そういったものの建て替えがどうなるのかにも注目です。
とりあえず、これが成功するか、失敗するかは要注目だと思います。
特に不動産だけでなく、住設関連企業にも影響してきます。
以上です。